クリス・エヴァンス、ライアン・ゴズリングにオーディションで敗れた過去を明かす「僕の仕事だと本気で思っていた」

マーベル映画のキャプテン・アメリカ役でおなじみクリス・エヴァンスにも、かつては思い通りにキャリアを築けない時期があった。『ファンタスティック・フォー』シリーズでヒューマン・トーチ役を演じたのち、将来に不安を抱いていたというのだ。米The Hollywood Reporterでは、のちに『ラ・ラ・ランド』(2016)『ブレードランナー 2049』(2017)などに出演するライアン・ゴズリングにオーディションで敗れたエピソードが明かされている。
「もう少しのところだった作品? ライアン・ゴズリングの『Fracture』を覚えてますか?」。エヴァンスが挙げているのは、若き日のゴズリングがアンソニー・ホプキンスと共演した法廷サスペンス『Fracture(原題)』(2007)だ。残念ながら日本では未公開、ソフトもリリースされていない作品だが、エヴァンスはこの映画のオーディションに参加していたという。
「正直言って、人生であれ以上うまくいったオーディションはありません。僕はオーディションが大嫌いだし、だいたいの俳優はそうだと思うんですけど、あの時はうまくいった。大成功だったんです。監督ともすごく気が合って、これは僕の仕事だって本気で思ってました。」
このオーディションまでに、エヴァンスは、ベン・アフレックの初監督作『ゴーン・ベイビー・ゴーン』(2007)や『ミルク』(2008)、『エリザベスタウン』(2005)などへの出演を逃していた。それゆえエヴァンスは、すでにアンソニー・ホプキンスの出演が決まっていた『Fracture』への出演が叶えば「これでピンチを脱せるかもしれない」と考えていたそうだ。「だけどライアンに負けてしまった。負けたのがライアンで良かったけれど、あの時はさすがにつらかったですね」。
その後、エヴァンスは『パンクチュア 合衆国の陰謀』(2011)の撮影に参加するも、「セットでちょっとしたパニックを起こし始めていた」という。いわく、「自分が演技に向いているのかわからなくなり始めていたし、健康な精神状態なのかどうかもわからなかった」そう。しかし同作ののち、エヴァンスのもとにはマーベル・スタジオからキャプテン・アメリカ役の打診が届いている。もっともエヴァンスは、当時の精神状態もあり、2度にわたりオファーを断ったわけだが、それはまた別の話。今のエヴァンスは、キャプテン・アメリカを演じたことを「人生最良の決断だった」と話している。
Sources: The Hollywood Reporter, Cinema Blend