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『グレイテスト・ショーマン』ザック・エフロン、アメリカ史に残る凶悪殺人鬼に ─ テッド・バンディ描く実話映画、米国版予告編が公開される

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『ハイスクール・ミュージカル』シリーズや『グレイテスト・ショーマン』(2017)のザック・エフロンが、アメリカ史上に残る実在の連続殺人鬼テッド・バンディを演じる。映画『Extremely Wicked, Shockingly Evil and Vile(原題)』の米国版予告編が公開された。

テッド・バンディは1970年代に多数の若い女性を強姦、殺害したことで知られており、被害者の人数は30人以上にものぼるとされる。知性的でウィットに富み、優れた容姿を兼ね備えていたバンディは、“まさか彼が凶悪殺人鬼とは思えない”ともいわれるほどのカリスマ性を有していた。あまりにもおぞましい犯罪行為を繰り返した末に逮捕されるも脱獄し、裁判では自分自身を弁護……。その残虐性のみならず、その後の行動や世間へのパフォーマンスも含めてアメリカ史に残る犯罪者である。

『グレイテスト・ショーマン』ザック・エフロン、新境地へ

「とんでもなく邪悪、恐ろしいほど凶悪で卑劣」。タイトルをざっくりと日本語訳すると、おおよそそういった意味になろうか。実在する連続殺人鬼を描いた映画にしては異様にポップな今回の予告編は、バンディの罪を知っていればむしろ肝が冷えることだろう。そのビジュアルとカリスマ性によって他者を誘惑し操った、バンディの真に恐ろしい部分を象徴しているかのようですらある。

物語の主人公はテッド・バンディと、バンディの恋人であったシングルマザーのエリザベス・クレプファー。バンディの罪が露見してからも、クレプファーは長らくバンディの罪を認めなかったことで知られている。映画はバンディとクレプファーの視点から事件の数々や逮捕後の経緯を追うことで、いかにしてバンディがクレプファーを操っていたのかをも描き出すということだ。

テッド・バンディ役で新境地へ踏み込むザック・エフロンのほか、本作にはエリザベス・クレプファー役で『ハリウッド・スキャンダル』(2016)のリリー・コリンズ、バンディに死刑を言い渡した裁判官エドワード・カワート役で名優ジョン・マルコヴィッチ、検察官ラリー・シンプソン役で『ドリーム』(2016)のジム・パーソンズが出演。
さらにバンディと獄中結婚するキャロル・アン・ブーン役には『メイズ・ランナー』シリーズのカヤ・スコデラリオが起用され、こちらもエフロンと同じく新境地開拓となりそうだ。ちなみに『シックス・センス』(1999)のハーレイ・ジョエル・オスメントも登場するとのこと。

監督を務めるのはドキュメンタリー映画で高い評価を受けるジョー・バーリンジャー。記録映像や録音テープ、関係者のインタビューからテッド・バンディに迫ったNetflix映画『殺人鬼との対談: テッド・バンディの場合』が2019年1月24日に配信されたばかりだ。本作とあわせて、ふたつのプロジェクトによってテッド・バンディという人物/殺人鬼を切り取る試みとみられる。

映画『Extremely Wicked, Shockingly Evil and Vile(原題)』の米国公開日は未定

Sources: IW, Collider

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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