【ネタバレ解説】『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』結末とおまけシーン ─ MCU最終局面にどう繋がる?

この記事には、『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』の重大なネタバレが含まれています。

『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』ラストシーン解説
『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』の舞台はアース828。リードとスーは2年間にわたって子を望み、諦めていたところに奇跡的に初子を授かる。宇宙放射線を浴びてスーパーパワーの備わった2人の子とあって影響が懸念されたが、リードが注意深く検査したところ「普通の子」であるとわかる。
しかし、ギャラクタスによればこの赤ん坊はコズミック・パワーを持つ「呪われた子」。巨大な存在であるギャラクタスは異世界の出身で、飽くなき飢えに駆られて惑星の捕食を繰り返しており、次の標的として地球が選ばれる。彼らの赤子はその飢えを吸収できるほど強力な存在で、ギャラクタスはようやく休息できると考えた。このコズミック・ビーイングは、赤子を差し出せば地球は見逃すと告げる。

別の惑星でギャラクタスとの交渉を決裂させると、ファンタスティック・フォーは宇宙船エクセルシオールで危険な脱出を試みる。その船内でスーはシルバーサーファーに追われながらも子を出産し、フランクリンと名付ける。地球に帰還後、それまでスーパーセレブだった一同は、ギャラクタスと合意に至らなかったことについて世間から激しいバッシングを受けることに。スーは、「世界のために子を犠牲にしない、子のために世界を犠牲にしない」と宣言し、人々からの理解を取り戻す。
一方、ギャラクタスは着々と地球に接近していた。リードは試作中のテレポート装置を使って地球ごと宇宙の果てに移動し、ギャラクタス到来まで数百万年の猶予を得る作戦を発案。全世界の協力を経てついに決行となるが、シルバーサーファーの妨害によって失敗に終わってしまう。
続いてファンタスティック・フォーは、地球を動かすのではなく、おびき寄せたギャラクタスを宇宙の果てに転送するという新たな奇策に思い至る。フランクリンを“おとり”に使うという大きなリスクをおかしながら、ついにギャラクタスをニューヨークに到着させた。周辺の人民は、スーの伝手によってモールマンことハーヴェイ・エルダーの統治する地下帝国サブタレイニアに避難する。

対ギャラクタスの決死作戦は、事前にジョニー・ストームとのやり取りによって善と使命を取り戻したシルバーサーファーの思わぬ介入もあって成功する。スーが死力を尽くしてサイコキネシスでギャラクタスの巨体をワームホールに押し込んだのだ。ここでスーは我が子を守るため、出産時すら上回る苦痛を伴う力を出し切り、絶命する。このようにして本作は、“母の強さ”を通じて家族の絆を全面に押し出す。
愛する家族を失ったリード、ベン・グリム、ジョニーは悲しみに暮れるが、赤ん坊のフランクリンがスーの胸の上に落ち着くと、母親の瞳に宇宙の光が宿って息を吹き返す。
ファンタスティック・フォーは再び世界の救世主となり、テッド・ギルバード司会のテレビ番組出演に挑む。しかし出番の直前になって、4人の腕時計型通信機に非常事態のアラートが。早速出動しようとしたところ、リード、ベン、ジョニーの3人はファンタスティカーへのチャイルドシートの取り付けに手こずってしまうのだった。たくましい戦いぶりで世界を救ったファミリーの男3人が、揃いも揃って単純作業に手こずる様子を、母スーは我が子を抱いて愉快そうに見つめる。