【ジブリがいっぱいファンメイド・コレクション】世界中で愛されている“ジブリ”アニメへのトリビュート事情
皆さんはスタジオジブリの作品を何本くらい観たことがあるだろうか。
ぼくはと言えば、宮﨑駿と高畑勲が監督した作品に関しては、ほぼすべて観ているし、暇さえあれば何度も何度も観返している。いくつかの作品はソフトが手元にあるにも関わらず、TVで放送されるとついつい観てしまう。まあここ数年はまったくTVを観ない生活を送っているので、そんなことはなくなったのだが。
さて、2013年に公開された長編アニメーション映画『風立ちぬ』を自身の手がける最後の作品として、長編アニメーション映画の製作から引退することが発表されていたスタジオジブリの宮﨑駿。
しかし2016年11月、宮崎駿は現在、長編アニメーション映画の製作の構想があることを明かし、製作復帰に意欲を見せていると伝えられ、ファンの注目を集めている。たしか以前にも引退宣言をして撤回していたことがあったんじゃなかったかと記憶しているが、おそらく彼はそんなことを繰り返しながら、製作中に突っ伏して死ぬまでずっと現役でアニメーションを作り続けるのではないかと想像する。
スタジオジブリの作品、特に宮﨑駿の手掛けた作品は今や世界に広く轟いており、世界中には実に多くのファンが存在することだろう。そうなってくると、当然のように、スタジオジブリや宮﨑駿の作品へのトリビュートとして制作された、ファンメイドの映像作品も多く世に出回っている。今回はそんな中から、なかなかハイクオリティーないくつかの作品を取り上げてみたいと思う。
『スタジオジブリ in リアルライフ』(Studio Ghibli in Real Life)
韓国のソウルに在住するKOJERさんの制作した『スタジオジブリ in リアルライフ』(Studio Ghibli in Real Life)。この作品はタイトルそのまま、読んで字の如く、“ジブリ”アニメに登場するキャラクターたちを日常の風景に融合させた作品、KOJERさんがソウル在住ということなので、ソウルの風景の中にいる“ジブリ”アニメのキャラクターたちというものである。
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合成のクオリティーに関してはやや荒削りな部分も見られるが、なかなかおもしろい試みだし、小気味よくうまく融合されている。そして、この作品には制作の裏側、『Studio Ghibli in Real Life Behind the Scene』も公開されている。昨今の映像編集ソフトの進歩は著しく、アイデア次第でわりと手軽に様々な加工が可能になったものだなあと、しみじみ思う。
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『スタジオジブリが製作したゼルダの伝説の予告編』(Zelda x Ghibli Film Trailer)
フリーランスで活動するアーティストのマット・ヴィンス(Matt Vince)さんは、大人気ゲーム『ゼルダの伝説』をスタジオジブリが製作したなら、あのイメージをスタジオジブリで働く人たちのフィルターを通して描き出したら、宮﨑駿が『ゼルダの伝説』を長編アニメーション映画にしたら、こんな風になるんじゃないのかな、という作品を創り出している。
[youtube https://www.youtube.com/watch?v=Wxav9Jj7R68?rel=0]
当初は上記の作品を想定した映画ポスターのビジュアルアートのみを制作していたそうなのだが、自身が創り出した映画ポスターにインスパイアされて、ついには長編アニメーション映画の予告編自体を完成させたということである。 「言うまでもなく、これはあくまでも一ジブリファンとしてのビジョンであり、おそらく本編として日の目を見ることはありませんよ。」 と彼は語っている。透明感があり、なかなか気持ちのよい作品である。
『Celles et Ceux des Cimes et Cieux』(Girls and Guys from Summits and skies)
CREAPOLEスクール(モード学園パリ校・HALパリ校)に通うフランス人学生のグウェン・ジェルマン(Gwenn Germain)さんが、卒業制作として5ヶ月間掛けて、ほぼたったひとりで制作したという作品。宮崎駿の他にも、メビウスのペンネームでも知られるフランスの漫画家ジャン・ジローと、リドリー・スコットの『ブレードランナー』における「カーデザイナー」としても知られる工業デザイナーのシド・ミードにもインスピレーションを受けて制作しているということである。
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