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【ネタバレ考察】『ファンタビ』グリンデルバルドとダンブルドアの「2人だけの世界」、謎の演出を監督が説明

ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密
© 2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved Wizarding World™ Publishing Rights © J.K. Rowling WIZARDING WORLD and all related characters and elements are trademarks of and © Warner Bros. Entertainment Inc.

この記事には、『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』のネタバレが含まれています。

ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密
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「2人だけの世界」、デイヴィッド・イェーツ監督の意図とは?

冒頭で記した疑問とは、ダンブルドアとグリンデルバルドは、本作で直接対決したのか?というもの。『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』は、血の誓いを交わしたダンブルドア(ジュード・ロウ)とグリンデルバルド(マッツ・ミケルセン)の“対面”で幕を開けた。しかし、グリンデルバルドがダンブルドアの元を去ると、再会場所となったレストランは炎に包まれ、シーンは自室で目を閉じるダンブルドアの姿に切り替わった。そして本編のクライマックスで、2人は予告編でも映し出されていたように杖をお互いに差し向け、高次の魔法を用いた直接対決を繰り広げた。

このダンブルドアとグリンデルバルドの“対決”は、『ハリー・ポッター』で明かされた一つの“事実”が誤りであったことを示唆している。『ハリー・ポッターと死の秘宝』では、ダンブルドアとグリンデルバルドが10代での離別から1940年代に訪れる最終決戦まで顔を会わせなかったということが明かされているのだ。この情報は、嘘を事実として伝えることで有名な日刊予言者新聞の記者リータ・スキーターが、魔法界の歴史家であるバチルダ・バグショットの証言を参考にして執筆したというダンブルドアの伝記本『アルバス・ダンブルドアの真っ白な人生と真っ赤な嘘』で記されていたこと。もっとも、映画版では同書をわずかに登場させるに留まり、2人の離別から再会までの空白期間がどれほどだったのかは原作小説でしか明示されていない。

ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密
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リータ・スキーター発信の情報は信頼できないとはいえ、これを信じていたファンにとって、本作で描かれたダンブルドアとグリンデルバルドの直接対決は意外な展開だったはず。しかし、公開前に実施された日本向け記者会見でのデイヴィッド・イェーツ監督の発言から察するに、本編で描かれた2人の“再会”は2人だけのものであり、ニュートをはじめ現場にいた魔法界の人々は認識していなかった可能性がある。「彼らのシーンは2人だけの世界になるのが印象的だった」との問いかけに、イェーツ監督はこう答えた。

「私たちはカノン(正史)の問題に対処しようとしていたんです。ダンブルドアとグリンデルバルドの全体的な関係は、ジョー(J・K・ローリング)のハリー・ポッター全体のストーリーのタイムラインでは、2人の最終的な出会い、特に最後の大決闘は、正史の中では本作の後に出てくる。なので、ジョーに“この2人の出会い、また決闘の一部をごく簡単に今作に出したい”とお願いしたんです。彼女のストーリー上では最後に起こる大きな決闘 ── おそらくこのシリーズの最後の方で起こるだろうと私は想像していますが ── を盗むということではなく、観客にこの2人の関係をより理解してもらうために、2人を一緒に登場させたかったんです。それを成し遂げるために、映像言語を作り上げたんです。2人が登場するシーンは、周りが消えて、2人だけの世界になる、ということを暗示をするために。実際のカノン(正史)上では、もっと後に起こるアイディアを尊重するために、ジョーを安心させようと、周りが消えて2人独自の世界で他の人が見えないところで2人が出会っている、としました。正史上では、この2人の出会いとその関係性や対立は、もっと後に時間をかけて起こります。

確かにイェーツ監督の言う通りダンブルドアとグリンデルバルドの対決シーンでは、2人を靄(もや)のような結界が囲んでおり、その場にいた人たちにはその内側が見えないようで、むしろ時間が止まっているようにさえ見えた。この演出こそ、イェーツ監督が語った「映像言語」となるが、その仕組みははっきりと説明されることはなかった。「史上最悪」と「史上最も偉大」、それぞれこのような肩書きを持ったグリンデルバルドとダンブルドアのことだから、ニュートたちでも想像し得ないような魔法がかけられていたのだろうが……。

ところでイェーツ監督のコメントは、完結章となる第5作でダンブルドアとグリンデルバルドが正真正銘の直接対決を行うことになるという、約束でもある。そこで気になるのは、続く第4作の展開。例えば『ハリー・ポッターと死の秘宝』はヴォルデモートとの最終決戦を描くために2部作構成となったが、『ファンタビ』でも同様の形式が踏襲されるのであれば、第4作は『死の秘宝 Part1』のように、物語を前に進めながら『ファンタスティック・ビースト』というシリーズのオリジンに迫るような役割を担うことになるのかもしれない。

『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』は公開中。

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Writer

SAWADA
SawadyYOSHINORI SAWADA

THE RIVER編集部。宇宙、アウトドア、ダンスと多趣味ですが、一番はやはり映画。 "Old is New"という言葉の表すような新鮮且つ謙虚な姿勢を心構えに物書きをしています。 宜しくお願い致します。ご連絡はsawada@riverch.jpまで。

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