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『ファンタビ』監督、ジェイコブとクイニーは「シリーズの魂」 ─ 日本・記者会見レポ後編

ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密
© 2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved Wizarding World™ Publishing Rights © J.K. Rowling WIZARDING WORLD and all related characters and elements are trademarks of and © Warner Bros. Entertainment Inc.

──魔法動物の活躍を楽しみにしているファンに、コメントをいただけますか?

監督:ああ、もう色々ありますよ。新しい魔法動物がたくさん登場するしね。今まで、怖い動物は出てこなかったけれど、アークスタークという奇妙に暗くて危険な場所で、マンティコアという生き物と出くわすシーンがあるんです。小さい赤ちゃんマンティコアは可愛くて、おかしくて、危険だけど、でも大きな親マンティコアは危険なんです。

アリソン:すごく怖い(笑)。

監督:そう。今作では初めて、魅力的で可愛いモンスターでなくて、怖いモンスターが登場したんです。モンスターというかビーストだね。今作では、今までよりももっとたくさんビーストが登場するところが気に入っています。

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またジェイコブとクイニーの関係が……、この二人はこの映画シリーズの魂だと思っています。観客は、この二人に一番入り込める。ジェイコブはマグルだし、違う種族との愛だから、僕らは二人に勝利し、一緒になってほしいと願うんですね。そこも今作で特に楽しめるポイントだと思います。少なくとも僕にとってはね。

アリソン:この映画にはたくさんのお楽しみがあるんです。クイニー自身が必ずしも楽しんでるわけじゃないけど、映画として楽しめるということで(笑)。危険は大きいけれど、軽快にユーモラスで楽しめて面白い魔法があるし、世界を救うにはあまり適していなさそうな人たちのグループがいてね。

──『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』から数えてシリーズ7本を監督されましたが、当時を振り返って、ここまで続けてこられたお気持ちを教えてください。また監督をされるにあたって心がけてきたことはありますか?

監督:もちろん、シリーズ7作を監督したのは、かなりの旅路でしたね。ジグザクの道のりで。2005年に『不死鳥の騎士団』から始まったんです。とてつもなく尋常でない旅路でしたよ。

この映画シリーズは本当に巨大な製作規模。初めてこのシリーズの撮影セットを経験したのは、『不死鳥の騎士団』が決まった時、『炎のゴブレット』を監督していたマイク・ニューウエルが親切にも撮影現場に招待して案内してくれたんです。プロデューサーのデイビッド・へイマンが「マイクに会いにおいで。彼の現場を見るといい。君はテレビしかやったことがないから、大きな映画のセットで居心地がいいかどうか、みてごらん」と言ってね。リーブスデンの巨大なサウンドステージに足を踏み入れんです。200人くらいの人がいて、マイクが何か指示していて。そこで「なんて巨大なんだ、ワクワクしますね!」と僕が言ったら、誰かに「これはセカンド・ユニットですよ。マイクはちょっと遊びに来ただけ。メイン・ユニットは隣だよ」って言われましたよ(笑)。

それがこの世界への僕の導入でした。このものすごく巨大な映画へのね。でも僕がやろうとしたのは、おそらく僕の前任者たちもやってきたことだと思うけど、なるべくインクルーシブ(包摂的)にすることです。何人かの俳優たちが「これは巨大な映画だけど、そんな感じがしない。インディー映画みたいだ」って言ってくれたことが、僕にはとても誇りです。みんなフレンドリーで、エゴがなくて。やる気に溢れ、すごく慈しみ深く、安心できる環境です。クレイジーに巨大な映画という感じがしない。でも周りと見回すとクレイジーに巨大な映画なんですけどね。

僕はその雰囲気を7作ずっと維持しようと努力してきました。小さい映画とかテレビをやってきたから、そのノリを大きな映画製作現場に持ち込みたかった。だから、いい意味でいつもすごく地に足がついていて、みんな一緒に作り上げて「できるだけ楽しもう!」という感じでした。

それがこれまでの7作の映画を作ってきた旅路の定義になると思います。どの作品も作るのが本当に楽しかったです。

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© 2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved Wizarding World™ Publishing Rights © J.K. Rowling WIZARDING WORLD and all related characters and elements are trademarks of and © Warner Bros. Entertainment Inc.

Writer

中谷 直登
中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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