【ネタバレ】『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』で実写初登場、『ハリポタ』でカットされたダンブルドアの金時計って?

この記事には、『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』のネタバレが含まれています。

アルバス・ダンブルドアの「金時計」
『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』というタイトルが表してもいるように、本作では『ハリー・ポッター』シリーズから登場し続けるアルバス・ダンブルドア(ジュード・ロウ)が重要人物となった。そのためか、ダンブルドア周りのディテールも濃くなり、彼の所持品として知られている魔法アイテムもちらっと登場した。それが、原作小説シリーズで登場した金時計だ。
『ダンブルドアの秘密』劇中、ダンブルドアは、ダンブルドア一族と言われる“オブスキュリアス”の青年クリーデンス(エズラ・ミラー)を探す際に、方位磁針にも懐中時計にも見えるモノを取り出した。これは、J.K.ローリングの原作小説に登場した金時計として知られており、『ハリー・ポッター』映画シリーズではカットされている。
金時計の初登場は原作シリーズ第1巻『ハリー・ポッターと賢者の石』。ヴォルデモート卿の襲撃を知ったダンブルドアは“生き残った男の子”のハリー・ポッターをダーズリー家に預けるべく、マクゴナガル先生と共にプリベット通り4番地を訪れる。そこには、ハグリットが事件現場からハリーを連れてくるはずだったが、なかなかやって来ず。ダンブルドアは金時計を取り出し、事情を把握していたようだった。同場面を以下に引用する。
「ダンブルドアは鼻を大きくすすると、ポケットから金時計を取り出して時間を見た。とてもおかしな時計だ。針は十二本もあるのに、数字が書いていない。そのかわり、小さな惑星がいくつも時計の縁を回っていた。ダンブルドアにはこれでわかるらしい。」『ハリー・ポッターと賢者の石』(1997)P22,松岡佑子訳
ハグリッドが遅れていることを知ったダンブルドアは金時計を見て事情を把握したようだが、このアイテムは、時間を知る以外に場所を特定するのにも役立つのだろう。『ダンブルドアの秘密』でダンブルドアは、グリンデルバルド陣営につくクリーデンスの位置を確かめるかのように時計を覗き込んでいた。
金時計は映画シリーズで登場することこそなかったが、映画第1作『ハリー・ポッターと賢者の石』が公開された2001年には、金時計をモチーフにした懐中時計が米時計メーカー「FOSSIL」より2500個限定で発売された。また、金時計は2003年刊行の小説第5巻『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』でもチラっと言及されており、『ダンブルドアの秘密』では約19年ぶりに魔法ワールド再登場を飾った。
ちなみに、本作ではダンブルドアの有名な魔法アイテムとして知られる「火消しライター」も登場した。劇中ではダンブルドアがクリーデンスとの戦闘中にライターを取り出し、ミラーディメンションのような世界を創り出していた。謎多き金時計も、今後のシリーズで明かされていない機能が活躍するかもしれない。