ファンタビ2『黒い魔法使いの誕生』コロナ禍ですっかり恋しい「来日イベント」熱狂の思い出

コロナ禍でハリウッド大作映画の公開も軒並み消えた。寂しい“副作用”となるのが、ド派手な来日プロモーションの消失。憧れのキャストや監督たちが来日し、メディアの取材に答えたり、日本のテレビ番組に出演したり、ファンを招き入れたプレミアイベント、来日舞台挨拶などが開催されたりするのが恒例だ。
彼ら彼女らがマイクを握って「ハロー、ジャパン!」と笑顔を振りまくのも、今後暫くはまだ見られないだろう。そこで今回は、ここ数年の来日ツアーの中でも特に大きな盛り上がりで日本を楽しませてくれた『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』の2018年を振り返ってみよう。
2018年11月21日『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』ジャパンプレミア

『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』は“ハリー・ポッター魔法ワールド”『ファンタビ』シリーズ第2作で、2018年11月公開。これにあわせて同月、6名の主要キャストが揃って来日した。本記事執筆は2020年11月なので、ちょうど2年前ということになる。
日本にやってきたのは、主演エディ・レッドメイン(ニュート役)、6年半ぶり8回目の来日ジュード・ロウ(ダンブルドア役)、キャサリン・ウォーターストン(ティナ役)、アリソン・スドル(クイニー役)、ダン・フォグラー(ジェイコブ役)、クローディア・キム(ナギニ役)。それぞれメディア取材を分刻みでこなしながら、まず2018年11月21日夜にはジャパンプレミアに登場した。
このジャパンプレミア、世界行脚のプレミアムツアーの最後を締めくくる「ワールドツアー ファイナルプレミア in JAPAN」として、東京・六本木で開催された。場所は六本木ヒルズアリーナ。
映画のプレミアイベントが開催できるエリアは都内にもいくつかあるが、六本木ヒルズアリーナは中でも広い方。たとえば新宿歌舞伎町のゴジラロードで開催されることも多いが、縦一本道のゴジラロードに対して、六本木ヒルズアリーナは楕円形のレイアウトなので、エリア内のどこにいても比較的ステージが見やすいという特徴もある。

この日は幸いにも晴天に恵まれ、キャストは登場後たっぷり時間をかけてレッドカーペットを練り歩き、集まったファンたちとの記念撮影やサインに丁寧に応じた。
ステージでは「ハリー・ポッター魔法ワールド公式アンバサダー」桐谷美玲、「ファンタスティック・ビースト公式アンバサダー」芦田愛菜が登場し、会場一体のカウントダウンで6名がせり上がりステージから登場。ズラリと並んだ様子は壮観だった。
進行も極めてスムーズで、話題は作品の内容に集中。ゴシップ的な話題や、いわゆる「日本どうですか」な質問も一切なかった。6名のキャストもしっかりトークしながら、作品やファンへの想いをじゅうぶん語った。ダンブルドア役のジュード・ロウは「今日、コスプレされた方が沢山いらっしゃいますね。でも、次回僕が来るときは大きなヒゲをお願いしますよ。今から生やせば間に合うから!」とファンとの約束も交わしている。

キャストらは手でハートマークを作ったり、お互いに笑いあったり、客席に積極的に手を振ったりと、仲睦まじくフレンドリーな様子をたっぷり見せてくれた。