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マーベル社長、コロナ禍と『アベンジャーズ』サノスの指パッチンを比較 ─ 今後も現実との共通点あり

アベンジャーズ/エンドゲーム
ⒸMarvel Studios 2019

2020年、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は全世界に脅威をもたらした。世界各国で同時に感染が拡大し、ロックダウンが行われ、ありとあらゆる状況と対応策が、それぞれの国で医療や政治といった問題に直結した。2021年1月現在、その脅威は終わるどころか拡大を続けている。

『アベンジャーズ』シリーズをはじめ、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の全作品を手がけるマーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長は、コロナ禍と“サノスの指パッチン”を比較しながら語っている。『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)で、サノスは地球を滅ぼすため、6つのインフィニティ・ストーンを手中に収め、指を鳴らして全生命の半分を消滅させたのだ。

Varietyにて、ファイギ社長は「昨年(2020年)の3月から5月ごろ、世界的なパンデミックが始まった時に、とんでもないことになったと思いました」と振り返っている。「指パッチン(Blip)は地球上すべての人々に影響を与えたもの。MCUの世界に暮らす人々の体験と、現実世界の私たちの体験が遭遇した出来事が直接結びついてしまったんです」。

そもそもファイギ社長らは、サノスの指パッチンを「(MCUを)前進させ、新たな場所に導き続けるためにふさわしい」アイデアとしてのみ考えていたという。当時の懸念は、現実と劇中がダブるようなことではなく、『アベンジャーズ』(2012)の“ニューヨーク決戦”のような位置づけにしないこと。その後もしばしば言及されるような、いわゆる“一大事”ではなく「もっと意味深いものにしたかった」のだという。「私たちは常に新たなことをコミックから考えていますが、それが現実を暗示したのはショッキングでした。悲しくなるほど、私たちの住む世界に直結していますから」。

もっとも、サノスの指パッチンが現実世界と繋がりうることは『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の公開当時から指摘されてきた。サノスという避けがたい脅威の到来について、ジャーナリストや批評家は“気候変動のメタファー”だと分析。それが狙い通りかどうかはさておき、そして現実には気候変動ではなくウイルスだったものの、作品に現実を予見する性質はあったわけだ。

「ワンダヴィジョン」をはじめ、今後のMCUは『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)以後の物語を舞台とする作品が中心となる。現実にはコロナ禍の克服はしばらく先になりそうだが、MCUの世界はひとまず脅威の向こう側へと進むというわけだ。ただしファイギ社長は、早くも今後の作品に現実との共通点があることを示唆している。「いくつもの作品で、コロナ禍について語る私たちを見ているかのような場面に出会います。MCUの文脈では指パッチンの話なのですが、そのことが現実的に見えてくるわけです」

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Source: Variety

Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。外部寄稿に『TENET テネット』『ジョーカー』『シャザム!』『ポラロイド』劇場用プログラム寄稿など。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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