【レポート】ライアン・ゴズリング、ZOZO前澤社長に「尊敬します」 ─ 『ファースト・マン』チャゼル監督と来日、宇宙旅行語る(写真61枚)

アポロ11号船長ニール・アームストロングの人生と宇宙体験を圧倒的な映像表現で描き出し、各国の映画祭で話題沸騰中の映画『ファースト・マン』(2019年2月8日公開)より、デイミアン・チャゼル監督と主演のライアン・ゴズリングが2018年12月3日、緊急来日した。都内で会見を行い、宇宙飛行士の山﨑直子、株式会社ZOZO代表取締役社長の前澤友作と共に『ファースト・マン』で描かれる宇宙飛行について語った。(記事最後に写真ギャラリー61枚あり)。

『ファースト・マン』の製作まで
ライアン・ゴズリングとデイミアン・チャゼル監督は、『ラ・ラ・ランド』(2017)に続く2年連続の来日。ライアンは「まず、またお呼びいただきありがとうございます」と挨拶を始める。「日本に来るのはいつも大好きですが、この映画と共に来日できて素晴らしい気持ちです。今作をお届けできることに興奮しています。お楽しみください。」
デイミアン・チャゼル監督は、「ライアンが言ったように、日本に戻ってこられて興奮しています。前回ライアンと『ラ・ラ・ランド』で来日した時が初めての日本でした。それからずっと戻りたいなと思っていたので、今作と共にここに来られて嬉しいです」と語った。

実はチャゼル監督は、本作を『ラ・ラ・ランド』制作以前から企画していたのだという。「映画の基となったジェイムズ・R・ハンセン原作の『ファースト・マン ニール・アームストロングの人生』を読んだ時、僕の前作『セッション』で問いかけた疑問の延長線にあるものを感じました。それは、目標を追求するで、どのような犠牲があるのだろうか、ということ。歴史上最も有名な、人類が月に立つというアイコニックなキャンバス上で、この目標を遂げるまでのプロセスを掘り下げてみたいと思ったのです。」

「でも今作でライアンと仕事を始めて、よりリサーチを重ねてみると、企画内容が当初より変わっていったんです。目標についての物語というより、なぜニール・アームストロングは目標を達成できたのか、というものに」と続けるチャゼル監督。「そこには彼の深い悲しみや喪失があったのだと思いますし、それこそが彼を月に駆り立てたもののように感じられました。ですから、月へのミッションと、妻ジャネットとのエモーショナルのバランスを取ろうと思い、その思いが私たちを駆り立てました。」

ライアンは、ニール・アームストロング役のオファーを受けた時のことを「光栄でしたし、圧倒された」と振り返る。「ジェイムズ・R・ハンセンの原作本を読んで、自分はニール・アームストロングや妻のジャネット、彼の家族が払った異常なまでの犠牲について、何も知らなかったんだと知らされたんです。不可能を可能にした、歴史上最も技術的に大きな偉業ながら、そこにはエモーショナルな旅路もあったのです。哀しく、心が砕けるような。ですから、とんでもない機会だと感じましたし、大いなる責任も感じました。」

ニール・アームストロング役を演じるにあたっての役作りについて尋ねられたライアンは、「ニールと妻ジャネットの息子さんや、ジャネットさん御本人にも協力頂けたことは光栄でした」と振り返った。「ニールの妹のジューンさんにもお越しいただき、ニールが生まれた農場にも赴いてお話を伺いました。色々な方に助けていただいて、本当に圧倒される思いでした。ニールとジャネットを少しでも知る人達が励ましてくれたんです。」
日本人宇宙飛行士と語る
