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「裏切者!」『スターウォーズ/フォースの覚醒』フィンと戦った強いストーム・トルーパーは何者だったか ─ FN-2199、またの名をTR-8R

スター・ウォーズ

“Traitor!(裏切者!)”

『スターウォーズ/フォースの覚醒』(2015)物語中盤、惑星タコダナにてファースト・オーダーに急襲されるマズ・カナタの城。破壊された城の瓦礫の中、マズから預かったライトセイバーを手にレイを捜すフィン。トルーパーを一人倒したところで、”Traitor!”と怒号を浴びます。振り返るとそこには一人のトルーパーが。「あら、フィンさんお知り合い?」と観客が思ったところで、トルーパーは手に持ったブラスターとシールドを投げ捨てます。ライトセイバーを構え直すフィン。グリングリン!とトンファーのような武器を無駄にカッコいい仕草で構えるトルーパー。激しく斬り結ぶ二人。しかし慣れない武器に翻弄されるフィンは、扱いなれた武器を振るう精兵の敵ではありませんでした。瞬く間に圧倒され、きつい一撃をくらってフッ飛ばされてしまいます。絶体絶命のフィン、お命頂戴!とトルーパーが武器を振りかぶったところでハン・ソロの援護射撃がトルーパーに命中、事なきをえる場面。


エピソード7を代表するような熱いアクションシーンで、このトルーパーはカイロ・レンを除けば、劇中最も手ごわかった敵でした。素顔のフィンを知っていたことからいかにも彼と因縁がある様子であったにも関わらず、このシーン以降このトルーパーが何者であったかの言及は劇中一切ありません。スターウォーズの世界において、いかにも「何かある」風のキャラなのに背景が語られないことは珍しくありませんが、落ち着かないのは世界中のスター・ウォーズ フリークス。トンファー(正しくはZ8暴動鎮圧棒)を扱う仕草がキャラ立ちしていたことも相まって、「あのトルーパーは何者だ?」とネットを中心に騒ぎになり、いつしか彼は、「Traitor!」の台詞からとって“TR-8R”(traitorのaitoをeightと読み替えた)という愛称で呼ばれるようになりました。

あっという間にネットミームと化した「TR-8R」トルーパーの過熱する人気に、『フォースの覚醒』公開から二週間、早くも公式が動きます。2016年1月7日、スターウォーズ・オフィシャルホームページに「Meet FN-2199, A.K.A TR-8R」(TR-8RことFN-2199を紹介します)というタイトルの記事が投稿され、彼「TR-8R」が、コードネームFN-2199というトルーパーであることが明らかになりました。フィンが元ストームトルーパーで、与えられたコードネームがFN-2187であったことは劇中語られ、フィンという名もそこから取られたわけですが、急に出てきたこのFN-2199って誰なんでしょう。

FN-2199、またの名をTR-8R

該当記事に詳しく紹介されていますが、FN-2199は、エピソード7公開と同時期に発売された映画の前日譚が描かれた小説『スターウォーズ フォースの覚醒前夜~ポー・レイ・フィン』(講談社KK文庫)の「フィンの章」に登場した、フィンの元同僚のファースト・オーダー兵です。コードネームFN-2199からとって通称「ナインズ」と呼ばれていました。小説によると、フィンとナインズは、「FN」というトルーパー小隊の訓練生で、キャプテン・ファズマの指導の下、立派なファースト・オーダー・トルーパーになるべく日夜訓練やらお掃除やら頑張っていました。意外に思われるかもしれませんが我らがフィンは訓練生としては成績優秀(特にブラスター命中率)で、ファズマは彼をリーダーに推挙するほどその能力を買っていました。小隊には他に2名、FN-2000「ゼロズ」、FN-2003「スリップ」というメンバーがいたんですが、このスリップという奴がヘマばかりのダメな野郎でして、ゼロズとナインズにいつも足手まといだと疎まれていたんですが、そこを優等生のフィンが庇ってあげていたんですね。で、フィンがお気に入りのファズマ隊長はその優しさは兵士に不要だと、常々指導していたのです。

いみじくもファズマ隊長の懸念は後に的中してしまいますが、そんなわけで、ナインズとフィンは同じ釜の飯を食った仲間だったんですね。戦場でフィンを見たナインズが「裏切り者!」と怒るのも無理ないわけです。ちなみに、『フォースの覚醒』冒頭、トゥアナル村での戦闘でフィンの腕の中で息絶えたトルーパーはFN-2003スリップでした。

切れのある動きで人気を博したFN-2199ナインズを演じたのは、中国人スタントマンのLiang Yangさん。『フォースの覚醒』ではナインズの中の人の他、映画のアクションコーディネイターも兼任されています。レイ役のデイジー・リドリーが韓国TV番組のインタビューで彼を評して「もし誰かがジェダイになれるとしたら、それはLiang。彼は素晴らしいです」と発言しています。一躍有名になった「Traitor!」の声をあてたのはルーカスフィルの音響部門、スカイウォーカーサウンドのエンジニア、David Acordさんです。

スター・ウォーズ オフィシャルホームページによると、ナインズはハン・ソロのボウキャスターによる銃撃できっちり死んだことになっていますので、知らなくても全く困らない情報をまたしてもお伝えしてしまいましたが、エピソード8『最後のジェダイ』を鑑賞前に、前作である7を観て感じられたであろうモヤモヤが晴れた方が一人でもいらっしゃったら幸いでございます。

Source:http://www.starwars.com/news/meet-fn-2199-a-k-a-tr-8r-the-stormtrooper-behind-the-meme
https://youtu.be/hYBLZX4H0rc

Writer

アクトンボーイ
アクトンボーイ

1977年生まれ。スターウォーズと同い歳。集めまくったアメトイを死んだ時に一緒に燃やすと嫁に宣告され、1日でもいいから奴より長く生きたいと願う今日この頃。

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