ハリソン・フォード、『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』不振は「仕方ない」 ─ 「私は今でも嬉しく思う」

ハリソン・フォードの代表的シリーズ第5作として15年ぶりに公開された『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』(2023)はまさかの興行的失敗に終わった。王道シリーズ最新作としてディズニーは自信と共に送り出したが、興収は製作費を回収するのがやっとで、スタジオとしては頭の痛い赤字企画となった。
ある意味で振り返るのが難しい『運命のダイヤル』について、フォード本人がついに見解を示した。米The Wall Street Journalにてフォードは、この大不振を「仕方がない」と振り返っている。

『運命のダイヤル』では、冒険家インディ・ジョーンズが老体に鞭打つようにして新たな旅に出る。彼は前作に登場した息子マットを戦争で失ったことを今も悔やんでいる。物語には、老年期に突入したインディに粋なラストシーンも用意されたのだが……。
「私はもう一つの物語があると信じていた」と、フォードは描かれた展開を受け入れる。「インディは生きねばならなかった人生の結末に苦しんだ。私はもう一度彼を抱き起こして、ケツの埃を払い落として突き出したかった。彼の活力はいくらか失われていたが、どうなるか見たかったんですよ」。
『運命のダイヤル』はフォードにとって、インディが再起し、活力を取り戻す物語となった。成績は優れなかったが、彼は後悔していない。「あの映画を作れたことは、今でも嬉しく思ってますよ」。
『運命のダイヤル』については、ジェームズ・マンゴールド監督も苦く振り返っている。「素晴らしく、輝かしい俳優(=ハリソン・フォード)が80代であるということで、80代の彼についての映画を作りました。しかし彼の観客は、こういった年齢のヒーローと向き合いたいわけではなかったのです」「あの映画が伝えようとしていること、つまり“物事には終わりがあり、それは人生の一部なのだ”ということを受け入れてほしかった」。
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Source:The Wall Street Journal