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『13日の金曜日』リブート企画が始動 ― NBA選手レブロン・ジェームズが契約交渉中、米報道

13日の金曜日
Photo by Superhero92 https://commons.wikimedia.org/wiki/File:JASON_VOORHEES_-_FREDDY_VS_JASON.jpeg

名作ホラー映画『13日の金曜日』シリーズのリブート企画が進行しているとの情報が入ってきた。米Bloody Disgustingによれば、NBAのスター選手であるレブロン・ジェームズがプロデューサーとしての契約交渉に入っているという。そのほか、米Deadlineも同様の情報を伝えている。

殺人鬼ジェイソン・ボーヒーズがクリスタル・レイクにて巻き起こす殺人事件を描き、そのホラー/スプラッター演出で人気を得た『13日の金曜日』シリーズは、1980年公開の第1作から全10作が製作されたのち、『エルム街の悪夢』シリーズとクロスオーバーした『フレディVSジェイソン』(2003)、マイケル・ベイによる2009年公開のリブート版が発表されている。2017年には米パラマウント・ピクチャーズが新作の製作を告知していたが、これは企画中止という形でお蔵入りとなってしまった。

Bloody Disgustingによると、レブロン率いる製作会社SpringHill Entertainmentとレブロン本人は、ただいま『13日の金曜日』のリブート企画について、製作会社Vertigo Entertainmentとの契約交渉中だという。レブロンはルーニー・テューンズのアニメーションと実写が融合した映画『スペース・ジャム』(1996)の続編で主演・製作総指揮を務めるほか、自身はホラー映画の大ファンとのこと。本人が出演するかどうかはさておくとしても、実現すれば興味深いコラボレーションには違いないだろう。なおDeadlineによれば、企画は極めて初期段階にあり、現時点で脚本家や監督についての話し合いは行われていないとのことだ。

2017年、『13日の金曜日』の新作企画が頓挫した背景のひとつには、ハリウッド版映画『リング』をリブートした『ザ・リング/リバース』(2017)の興行的不振があった。
しかし、現在のハリウッドは『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』(2017)を皮切りとしたホラー映画ブームの真っ最中。2018年10月19日(米国時間)に米国公開された、ジョン・カーペンター監督作品『ハロウィン』(1978)の直接の続編となる『ハロウィン(邦題未定、原題:Halloween)』は3日間で7,750万ドルを稼ぎ出すスマッシュヒットを記録したばかりだ。『13日の金曜日』のリブートに着手しているというVertigo社は『IT/イット』を手がけたほか、『呪怨』を再リブートする『Grudge』(2019)など話題のホラー映画を数々送り出している。

また、リブート企画が頓挫したもうひとつの要因とされていたのが、そもそも『13日の金曜日』シリーズの権利がどこにあるかが不透明だったという問題だ。ただしシリーズの権利については、シリーズ第1作の脚本を執筆したヴィクター・ミラー氏が作品やストーリー、舞台設定、キャラクターの権利すべてを有していることが確定したばかり。シリーズのプロデューサー陣とヴィクター氏は長らく法廷で争ってきたが、先日ヴィクター氏が正式に勝利を収めたのだ。すなわち条件としては、リブートの準備はすでに整っているといっていいのである。

さて、今度こそ『13日の金曜日』の新作は実現するのか。出演者や監督、脚本家などの続報を楽しみにしたい。

Sources: Bloody Disgusting, Deadline
Eyecatch Image: Photo by Superhero92

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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