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『ワンダーウーマン』ガル・ガドット、ナチスからユダヤ人児童2,500人を救った女性を演じる ─ 製作会社を設立、プロデューサー兼任へ

ガル・ガドット
Photo by Gage Skidmore https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/35401982293/ Remixed by THE RIVER

『ワンダーウーマン』(2017)のガル・ガドットが、第2次世界大戦中、ポーランドを占領していたナチス・ドイツの手から2,500人ものユダヤ人児童を救った女性イレーナ・センドラーを演じることがわかった。米Deadlineが報じている。

このたび、ガドットは夫の実業家ヤロン・ヴァルサノ氏と共同で、自身の製作会社Pilot Waveを設立した。新作映画『イレーナ・センドラー(原題:Irena Sendler)』で、ガドットは主演とプロデューサーを兼任。ヴァルサノ氏と『ラ・ラ・ランド』(2016)『アラジン』(2019)などのマーク・プラット氏もプロデューサーに名を連ねているほか、製作はワーナー・ブラザースが担当する。

1910年にワルシャワで生まれたイレーナ・センドラーは、早くからユダヤ人の支援活動を行っていた。ナチス占領下のポーランドでは、ユダヤ人を支援する者は一家全員が殺害されるという非常に危険な状況にあったが、社会福祉局の職員であり、ユダヤ人を援助する秘密組織の一員でもあったセンドラーは、ユダヤ人を隔離する「ワルシャワ・ゲットー」に福祉局職員として出入りし、ひそかに状況を注視、ユダヤ人の支援に取り組んでいる。ナチスがユダヤ人を強制収容所に連行する動きを見せたことから、センドラーは児童をゲットーの外へ脱出させる活動を展開し、2,500人を救出した。1943年にはナチスによって逮捕され、激しい拷問を受けているが、姿を隠している人々を守るため、決して口を割っていない。その活動ゆえ、戦後にはいくつもの表彰を受けている。

Deadlineによると、センドラー自身の名前を冠した映画『イレーナ・センドラー』は、事実に基づいた歴史スリラーとして製作されるとのこと。脚本は「THE 100/ハンドレッド」(2014-)や「バッドランド ~最強の戦士~」(2015-2019)などに携わってきたジャスティン・ジュエル・ギルマーが執筆。ユダヤ人ボクサーの伝記映画『ハリー・ハフト(原題:Harry Haft)』も手がけており、すでにナチス・ドイツやホロコーストを描いた経験を持つ。

『ワンダーウーマン 1984(原題:Wonder Woman 1984)』や『レッド・ノーティス(原題:Red Notice)』、『ナイル殺人事件(原題:Death On The Nile)』など複数の出演作を控えるガドットは、この『イレーナ・センドラー』を皮切りに、Pilot Waveを通じてプロデューサー業にも積極的に取り組んでいく見込み。「独創的な視点や体験を推進する作品、想像力を刺激するインパクトあるストーリーを届けていきます」との声明を発表している。

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Source: Deadline

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。