【ネタバレ】『ゴジラxコング 新たなる帝国』痛そうだったコングのアレ、監督の実体験から生まれていた

この記事には、『ゴジラxコング 新たなる帝国』のネタバレが含まれています。

『ゴジラxコング 新たなる帝国』コングの牙の痛み、アダム・ウィンガード監督の実体験だった
『ゴジラxコング 新たなる帝国』の序盤では、地底洞窟世界に住み着くコングの日常にフォーカス。狼のような生物たちとの追跡劇を繰り広げ、圧倒的な力でそのうちの一体を八つ裂きにする。ひとしきり外で楽しんだ後、その日の餌を寝ぐらに持ち帰ったコングは、さっそく肉にかぶりつこうとすると、突然痛みに吠える。どうやら牙がひどく痛むようだ。
あまりの激痛にコングは地上へやって来て、人間に治療を求める。ここで登場したのが獣医のトラッパー(ダン・スティーヴンス)だ。陽気なトラッパーは手際良くコングの牙を引っこ抜き、メタル仕様の牙と交換。気絶しそうになっていたコングもすっかり元気になった。
このシーンの着想になったのは、遡ること10年以上も前に起きたとある出来事だったという。ウィンガード監督は2011年の映画『サプライズ』の撮影現場での実体験に基づきながら、こう振り返っている。
「映画の撮影中、本当にひどい歯痛に襲われて、なかなか治らなかったんです。ポストプロダクションの時も、まだ痛みが残っていて。あちこちの歯医者に行ったんですけど、原因が分からなかったんです。最終的には、歯茎の手術か何かで痛みを止めることができました。でも、ずっと歯の痛みと付き合っていました。」
そんなウィンガード監督、『ゴジラxコング 新たなる帝国』が「カタルシスのようなものだった」と語る。“カタルシス”とは、心の中に溜まった負のエネルギーを解放することを意味する言葉。嫌な実体験をコングに投影することで、気持ちを浄化させることができたのだという。「それを300フィート(約91メートル)の高さの、馬鹿げた大きなスケールに置き換えたわけです」。
監督は、このシーンを本作で「最初にやりたいと思ったことの一つだった」と言う。さらに、「歯医者に行くという、誰もが共感できるようなことも見つけようとしていました」とも語り、コングへの親近感を抱かせる方法の一つとして意識していたようだ。
映画『ゴジラxコング 新たなる帝国』は公開中。
▼『ゴジラxコング 新たなる帝国』 の記事
Source:Daily Dead