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『華麗なるギャツビー』ドラマ化企画が進行中 ─ 1920年代の黒人社会&音楽サブカルに焦点

グレート・ギャツビー
フィッツジェラルド『グレート・ギャツビー』(新潮文庫刊)

「華麗なるギャツビー」の名で幾度も映像化されている、F・スコット・フィッツジェラルドの代表作『グレート・ギャツビー』のTVシリーズが製作されることがわかった。米The Hollywood Reporterが報じている。

アメリカ文学史に残る傑作として今も愛され続ける『華麗なるギャツビー』は、大金持ちだが素性が謎に包まれた主人公ジェイ・ギャツビーと、高圧的な夫に支配された生活を送るデイジーが織りなすロマンス作品。ギャツビーの隣人ニックによる回想形式で、1920年代ジャズエイジに生きた若者たちの狂騒や、幸福の最中に起きる悲劇など、過ぎし日の記憶が蘇る。ヘミングウェイ、ドス・パソスらと並んで、1920年代の「失われた世代」に属する作家フィッツジェラルドの代表作の一つに数えられている。

ミニシリーズで構想されているドラマ版では、1920年代の黒人社会と音楽におけるサブカルチャーに焦点が当てられていく。また、歪んだアメリカン・ドリームを持つ現代のレンズを通して、キャラクターたちの知られざる生活を深く掘り下げていくとのこと。時代を超越したフィッツジェラルドのビジョンにも敬意が払われた内容になるという。

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脚本・製作総指揮を務めるのは、『エリザベス:ゴールデン・エイジ』(2007)「ヴァイキング 〜海の覇者たち〜」(2013-2020)などのマイケル・ハースト。少なくとも過去3年間に渡り、水面下で本企画を進めていたという。ハーストのほか製作総指揮には、『クーパー家の晩餐会』(2015)『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』(2015)のマイケル・ロンドンが就任。また製作にあたっては、アフリカ系アメリカ人研究の分野で活躍するコロンビア大学のファーラー・グリフィン教授らをコンサルタントに迎える。スコット・フィッツジェラルドと妻ゼルダの孫娘ブレイク・ハザードが、コンサルタント・プロデューサーとして名を連ねている。

「グレート・ギャツビー」初の映像化作品としては、1926年に映画『或る男の一生』が作られた。1946年には映像化第2作となる『暗黒街の埠頭』が、『シェーン』(1953)で知られるアラン・ラッド主演で公開。1974年には名優ロバート・レッドフォード主演、フランシス・フォード・コッポラが脚本を執筆した『華麗なるギャツビー』が製作された。直近では、レオナルド・ディカプリオ&キャリー・マリガン&トビー・マグワイアをメインキャストに迎えた現代版『華麗なるギャツビー』を『ロミオ+ジュリエット』(1996)『ムーラン・ルージュ』(2001)バズ・ラーマン監督が手掛けている。

アラン・ラッド、ロバート・レッドフォード、レオナルド・ディカプリオと、各時代を代表する役者によって具現化されてきたギャツビー。この伝説的なキャラクターを継承する俳優に注目したい。また、製作には巨額の予算が投じられるとも伝えられているから、豪華絢爛なパーティの再現やドラマならではの濃く深いストーリーテリングにも期待が高まる。

Source: THR

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SawadyYOSHINORI SAWADA

THE RIVER編集部。宇宙、アウトドア、ダンスと多趣味ですが、一番はやはり映画。 "Old is New"という言葉の表すような新鮮且つ謙虚な姿勢を心構えに物書きをしています。 宜しくお願い致します。ご連絡はsawada@riverch.jpまで。

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