「ザ・ボーイズ」ユニバースから放たれた新スピンオフ「ジェン・ブイ」では、ヴォート社が運営するゴドルキン大学に隠された闇に、学生ヒーローたちが迫っていく。

“闇”に囚われているのが、サムという名のキャラクター。ゴドルキン大学で学内トップの成績を誇るゴールデンボーイの弟だ。不死身の身体と怪力を持つも、“森”と呼ばれる施設に収容されている。ミステリー要素もある「ジェン・ブイ」で鍵を握る存在と言えるかもしれない。

この度THE RIVERは、サム役を演じたエイサ・ジャーマンのオフィシャル・インタビューを手に入れた。「ザ・ボーイズ」から踏襲したスタイルと独自の魅力、作品のテーマ性などについて深く語るジャーマンは、「ジェン・ブイ」を「青春の物語」と表現している。

このインタビューはアメリカ俳優組合ストライキ前に取られたものです。

「ジェン・ブイ」サム役 エイサ・ジャーマン オフィシャル・インタビュー

── あなたが演じるキャラクターとそのパワーについて教えてください。

サムは本当に強いんです。普通のスーパーヒーローが誰かを殴って腕を折るとして、サムが誰かを殴ると相手が爆発します。とても高くジャンプできますし、凄いんです。この作品では、クールなシークエンスがたくさんありますが、僕の役はそのすべてをぶち壊していく存在なんです。言葉は悪いですが。

──最初に台本を読んだ時はどう思いましたか？

第1話の脚本を読み終えたとき、ページを閉じて天井を見上げて「なんてこった！」って言ったことを鮮明に覚えています。そして大きく息を吐きました。良い作品になるとすぐに分かりましたから。最初の脚本はとにかく素晴らしいです。すべての登場人物がとてもよく練られていて、世界感も見事に創造されている。この番組のクールなところは、「ザ・ボーイズ」に存在するものをすべて取り入れ、それに独自の切り口を加えているところです。すでにあるもの、すべてのダイナミクスをそのままに、まったく新しい視点、角度、体験を通してその世界を見ることができます。すべての脚本がそれを完璧に捉えているんです。

── 「ジェン・ブイ」の登場人物たちにどんなことが起きるのか教えてください。

 「ザ・ボーイズ」では、スーパーヒーローたちがどこにたどり着くかを見ていますよね。ホームランダーは“セブン”のリーダーで、ディープやAトレイン、スターライトのような7人組が、この業界、ビジネス、彼らが作り上げた世界を旅する姿を追っています。でも「ジェン・ブイ」では、スーパーヒーローになるための道のりを描いているんです。彼らがどう成長し、進化し、学び、人間関係を作り、破壊していくのか。そしてヒーローであることの意味を考えさせるような、核となる彼らの体験を追っているんです。

──「ジェン・ブイ」は、観客がこれまで見たことのないようなドラマになっていますね。

その理由はたくさんあります。これほど多くの興味深いジャンルとキャラクター、アイデンティティに基づくものがカクテルされたものを、これまで見たことがなかったと思います。キャラクターが主役で、人生よりも大きくて壮大な、興味深いテーマを探求するドラマを見るのは、とても珍しいことです。そのようなものが登場するたびに、普通のテレビドラマではとても描けないようなカルチャーショックとも言える作品が出来るんです。

── 脚本や、「ザ・ボーイズ」ユニバースへのアプローチなど色々な点で楽しまれたと思いますが、特にこの番組のどんなところが気に入っていますか？

スーパーヒーローの要素が、単にスーパーヒーローの型に対する説明で終わっていないということです。また、飽和状態になっているスーパーヒーロー作品に対する風刺でもあるのも大きいです。私たちが今生きている世界に対する説明でもあるんです。この世界、脚本、登場人物について、俳優として最も魅力的なのは、マントやスーパーパワー、クレイジーな力関係や人間関係、そういったものの背後にある青春の物語だということです。この物語は、自分が世界の中でどのような位置にいるのか、自分自身の中でどのようなアイデンティティを持っているのかを見つけようとしている子どもたちの物語なんです。もうこの作品に参加するだけで素晴らしい事なんです。

──スタント・トレーニングの方法について少し話していただけますか？

トレーニングはクレイジーでした。運動神経が良さそうに見えるかもしれないけど、僕は地球上で一番協調性のない人間なんです。本当に大変でした。でもここには素晴らしいスタント・チームがあり、彼らは正当に僕たちを訓練してくれました。短時間で大勢の人を混乱させるような、文字通りワルのスーパーヒーローを演じるプロジェクトは初めてでした。だから、この作品の撮影が終わっても、身につけたスタント・スキルで大柄な友達を威嚇したり、「分かってるな、気をつけろよ」って言ってみたりするのを楽しみにしてるんです。

「ジェン・ブイ」はPrime Videoにて独占配信中。毎週金曜日に1話ずつ配信。