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傑作ホラー『ゲット・アウト』監督、続編製作を「真剣に検討」 ― 2017年話題作、アカデミー賞4部門ノミネート

ゲット・アウト
© Universal Pictures

2017年、世界で話題を呼んだ傑作ホラー映画『ゲット・アウト』のジョーダン・ピール監督が、続編映画の製作に前向きな姿勢を示した。

『ゲット・アウト』はサプライズの仕掛けられたホラー映画にして、現代のアメリカや世界が抱える問題を痛烈に(そして痛快に)描き出した一作。その志の高さ、そして達成された完成度には絶賛が集まり、第90回(2018年)アカデミー賞では作品賞・主演男優賞(ダニエル・カルーヤ)・監督賞・脚本賞(ともにジョーダン・ピール)の4部門にノミネートされた。ジャンル映画としては稀にみる展開とあって、その結果にも注目が集まっている。

そんな中ジョーダン監督は、米The Hollywood Reporter誌の取材に対して、『ゲット・アウト』の続編製作について語っている。

(続編について)もちろん、真剣に検討しますよ。僕はあの世界が大好きですし、もっと描けるストーリーがあると思っているんです。それが何かはわかりませんが……(前作で)終わっていないこともありますしね。」

ジョーダン監督にとって『ゲット・アウト』は長編映画の監督デビュー作だったが、すでに頭の中には次回作のアイデアがいくつもあるという。2017年5月、大友克洋の漫画『AKIRA』の映画化を断った際に「オリジナルの企画をやりたいから」語っていた彼は、一体どんなストーリーを思い描いているのだろうか……。

もちろん、今後『ゲット・アウト』の続編が確実に製作されるとは限らない。しかし少なくとも監督は製作に前向きのようだし、そもそも『ゲット・アウト』が恐怖や笑いの対象として扱っていたのは、いうなれば社会の抱える問題そのものだった。すなわち監督の問題意識や視線ひとつで、あの世界が再び大スクリーンに現れることは十分にありうるはずなのである。

映画『ゲット・アウト』のブルーレイ&DVDは2018年4月11日に発売予定
なお第90回アカデミー賞の授賞式は、2018年3月4日(米国時間)に開催される。まだ何も決まっていない以上、ここでの成果が続編に結びつく可能性もあるだろう。

Sources: https://screenrant.com/get-out-movie-sequel-jordan-peele/
http://collider.com/jordan-peele-not-directing-akira/
© Universal Pictures

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。