ラッセル・クロウ、『グラディエーター2』にちょっぴり嫉妬?─「人生を変えた作品だから」

ラッセル・クロウは主演映画『グラディエーター』(2001)の続編『グラディエーター2』(仮題)について、ちょっと複雑な気持ちを抱いているようだ。米Colliderのインタビューにてその胸中を明かしている。
巨匠リドリー・スコット監督による『グラディエーター』でクロウは、皇帝アウレリウスと皇太子コモドゥスの確執に巻き込まれて家族を失い、奴隷の身となったローマ軍将軍マクシムスを熱演した。コモドゥスへの復讐を誓うマクシムスはローマ文化の象徴の一つである剣闘士(グラディエーター)として死闘を繰り広げていく。勇ましくも哀愁を帯びたクロウの演技は今も高く評価されているが、物語の舞台が前作の25~30年後となる続編映画にマクシムスは登場しない予定。クロウの再演を望む声がクロウの元にも届いているのだろうか、下記にようにコメントしている。
「このことに感じているのは、ちょっぴり嫉妬している、それだけです。あの時はもっと若かったので、自分の人生における大きな経験でした。本当に私の人生を変えたものです。皆さんの私への認識や、私が日々することも変わりました。大作に大きく関われたことはとても幸運なことですし、映画の工程も凄まじいものでした。
今は2023年で、私たちがあの作品を作ったのは1999年。誓ってもいいです、今夜世界のどこかではテレビのゴールデンタイムに『グラディエーター』が放送されているでしょう。あれほど長く生き続けるものを得られる作品はありません。本当に私の心の中で特別な場所を占めているんです。」
クロウの発言からは『グラディエーター』と監督スコットら製作陣への絶大な信頼や深い思い入れ、そしてほんの少しの嫉妬がにじみ出ている。別のラジオ番組でもクロウは「続編には関与していないけれど、主演を務める若きポール・メスカルはいい奴だと聞いていますし、彼が最善を尽くしてくれたらと思います」とも語っている。作品の要であるクロウが、誰よりも作品を愛し、応援するファンなのかもしれない。
『グラディエーター2』はコモドゥス(ホアキン・フェニックス)の甥であり、ルシッラ(コニー・ニールセン)の息子ルキウスに焦点が当てられる。ルキウス役で主演するのは、『aftersun/アフターサン』(2022)で第95回アカデミー賞主演男優賞にノミネートされ、絶賛ドラマ「ふつうの人々」(2020)の主演でも知られるポール・メスカル。名優デンゼル・ワシントンも出演するほか、バリー・コーガンの出演交渉も報じられている。
監督で復帰するスコットは製作も兼任し、『ゲティ家の身代金』(2017)でタッグを組んだデヴィッド・スカルパと共同脚本も担当。前作の衣装デザイナーであるジャンティ・イエーツ、美術監督のアーサー・マックスも復帰する。
『グラディエーター』続編映画(タイトル未定)は、2024年11月22日に米国公開予定。
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Source:Collider