さようなら、ありがとう、プロフェッサーX ─「『ローガン』が最高の出来だから、私は役を降りる」パトリック・スチュワート、有終の美を飾る

海外エンターテインメント情報サイトEntertainment Weeklyの伝えるところによると、現在『LOGAN/ローガン』で絶賛プロモーションツアー中のプロフェッサーX役パトリック・スチュアート卿が、インタビューでこの映画を最期にプロフェッサーX役を降りる決意を語ったそうです。以下インタビュー記事該当部分の抜粋と、拙訳です。

“A week ago, Friday night in Berlin, the three of us sat, watching the movie,” said Stewart. “And I was so moved by it, much more moved than I had been the first time of seeing it. Maybe it was the company of these two guys, but the movie ended and — this is an admission — but at one point [Hugh] reached out, and he took my hand in those last few minutes, and I saw him go [mimes wiping a tear from his eye] like this, and then I realized I had just done the same thing. Then, the movie ended… and we were going to be taken up on stage, but not until the credits were over. So, we had some time to sit there and, as I sat there I realized there will never be a better, a more perfect, a more sensitive, emotional, and beautiful way of saying au revoir to Charles Xavier than this movie. So, I told [Hugh] that same evening, ‘I’m done too. It’s all over.’”

「一週間前の金曜の夜、ベルリンで、僕ら三人(ヒュー・ジャックマン、ジェームズ・マンゴールド監督)並んで映画(『LOGAN/ローガン』)を観たんだ。」

「とても感動したよ。最初に観た時よりずっと良かった。きっと彼ら二人と一緒に観たからかな。で、映画本編の終わり近くで—ここからが本題だよ、ヒュー(・ジャックマン)が手を伸ばしてきて、残りの何分か、ずっと僕の手を握っていたんだ。彼を見るとさ、こうやってるんだ[手で涙を拭う真似]、それで気づいたんだけど、僕も同じように泣いていたんだ。で、映画本編が終わったら、僕らはステージに上がる予定だったんだけど、まだエンドロールが流れててね、それでそうやってもう少し席に座ってたら、判ったんだ。この瞬間にチャールズ・エグザビアというキャラクターにau revoir(フランス語でさようなら)を言うことが、いかに完璧で、繊細で、感情的で、美しいかを。それで同じ夜、ヒュー(・ジャックマン)に言ったんだ。“僕もやりきった。全部終わったんだ”ってね。」

http://www.radiotimes.com/news/2016-08-25/patrick-stewart-regretted-asking-why-professor-x-was-in-a-wheelchair

http://www.radiotimes.com/news/2016-08-25/patrick-stewart-regretted-asking-why-professor-x-was-in-a-wheelchair

パトリック・スチュワート卿はイギリス生まれの御年76歳。若い世代にはもちろんX-MENのプロフェッサーXとして有名ですが、筆者世代またはそれより上の年代には、「新スタートレック」のピカード船長としての方が馴染みがあるかもしれません。
アメコミ映画が2017年現在のようにマスコミも含めた一般大衆に認知されるはるか前(2000年)に始まり、後年のアメコミ映画人気を支える礎となった映画『X-MEN』シリーズ。主演のウルヴァリン役ヒュー・ジャックマンはもちろんですが、プロフェッサーXことチャールズ・エグザビア役のスチュワート卿も、シリーズの顔として強烈な印象を残してきました。とにかく、優しそうな目と鋭さを内包した面立ち。静けさの中にも確固たる威厳を感じさせるスチュワート卿の演技は、善のカリスマ、プロフェッサーXとの親和性が非常に高かったと思います。アメコミ映画興隆の「功労者」たる二人が、その役割を終えたとして、揃ってX-MENから去ってしまう。こんなに寂しいことはありません。

スチュワート卿演じるプロフェッサーXは、『X-MEN:ファイナルディシジョン』(2006)で一度死亡しています。そこでも役柄交代の話はあり、実際事実上のリブート作となった『X-MEN:ファーストジェネレーション』(2011)では、若返ったチャールズをジェームズ・マカヴォイが演じて、スチュワート卿の出番は終わってしまったかに見えたのですが、「教授があんな(ファイナルディシジョンのこと)死に方はねえだろう!」というファンの声を受けてか次作『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014)にて、見事『ファイナルディシジョン』を無かったことにして大復活。時系をわりと自在に行き来するX-MENの作品世界において、未来の年老いたプロフェッサーXはやはり彼が演じ続けるのかと安心したのも束の間、最新作『LOGAN/ローガン』が集大成として有無を言わさぬ素晴らしい出来に仕上がったため、納得の勇退を決意したと、そういう経緯のようです。

MADRID, SPAIN - FEBRUARY 20:  Actor Patrick Stewart attends 'Logan' (Logan Su Momento Ha Llegado) photoall at the Vilamagna hotel on February 20, 2017 in Madrid, Spain.  (Photo by Carlos Alvarez/Getty Images) http://ew.com/movies/2017/02/24/patrick-stewart-x-men-retiring/

MADRID, SPAIN – FEBRUARY 20: Actor Patrick Stewart attends ‘Logan’ (Logan Su Momento Ha Llegado) photoall at the Vilamagna hotel on February 20, 2017 in Madrid, Spain. (Photo by Carlos Alvarez/Getty Images http://ew.com/movies/2017/02/24/patrick-stewart-x-men-retiring/

なんとなく卿の口ぶりから、『LOGAN/ローガン』劇中でプロフェッサーがどうなってしまうのかちょっと心配になりますが、何はともあれ、最後に素晴らしいX-MEN映画を残してくれたことは、きっと間違いありません。名残惜しいけど、さよならプロフェッサー。そして僕らの大好きなX-MENを演じ続けてくれてありがとう、パトリック・スチュワート卿。また別の映画でちょくちょくお会いできることを祈っています。

映画『ローガン』日本では6月1日、全国ロードショー。

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THE RIVER編集長。ライター、メディアの運営や映画などのプロモーション企画を行っています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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  • 日本はお預け?ウルヴァリン新作映画『ローガン』全米公開 | entameblog.site 2017年3月4日 at 12:15 AM

    […] 出典さようなら、ありがとう、プロフェッサーX ─「『ローガン』が最高の出来だから、私は役を降りる」パトリック・スチュワート、有終の美を飾る | ORIVERcinema […]

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