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「ゲーム・オブ・スローンズ 最終章」作り直し求める署名運動、サンサ&ブラン役俳優が苦言 ─ 「単なる無礼」「幼稚な行動」

ゲーム・オブ・スローンズ 第八章
The Final Season. View exclusive photos from #GameofThrones Season 8. Photo: Helen Sloan/HBO

2019年5月20日、世界的人気を誇るファンタジードラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」が完結を迎えた。2011年から9年間、全8シーズン73エピソードにわたって展開されてきた物語は、熱狂的なファンに見守られながら幕を閉じたのである。

ところが「最終章」と冠された第8シーズンは、決して穏やかに見守られたわけではなかった。各エピソードの展開には、賛辞が寄せられる一方で激しい批判も噴出。ついには、「脚本家はとんでもない無能」だと罵倒し「最終シーズンを作り直せ」と要求する署名運動すら始まったのだ。5月21日14時現在、署名者数は130万人を突破するに至った。

では、こうしたファンのリアクションを出演者はどう見つめているのか。サンサ・スターク役のソフィー・ターナー、ブラン・スターク役のアイザック・ヘンプステッド=ライトは、問題の署名運動に真っ向から苦言を呈している

ソフィー・ターナー「単なる無礼」

The New York Timesにて、サンサ役のソフィー・ターナーは、激しい批判にも「正直、特に驚いていません」と述べた。「みなさんの頭の中には、みなさんの求める結末が常にあるもの。好みに合わなければ、声は上がるし反発もありますよね」。そして「ゲーム・オブ・スローンズ」の魅力は、批判が集まっているようなストーリー展開の激しい起伏にあるのだと語る。

「『ゲーム・オブ・スローンズ』が素晴らしいのは、シーズン1でネッドの首が落とされて以来、常にクレイジーな展開を続けてきたところ。だから◯◯が◯◯に◯◯としても[編注:最終章ネタバレのため伏字]、それはファンのみなさんにとってさほどネガティブなことではないと思います。確かにショッキングですが、それはやりたい放題をやっただけの展開ではありませんから。」

ゲーム・オブ・スローンズ 第八章
The Final Season. View exclusive photos from #GameofThrones Season 8. Photo: Helen Sloan/HBO

ただしソフィーは、現在起こっている署名活動については厳しい視線を向けている。

「スタッフや脚本家、フィルムメーカーに対して失礼です。彼らは10年間ずっと動き続け、最終シーズンを11ヶ月かけて撮影した。とても多くの人たちが、非常に懸命に仕事にあたってきました。自分が観たいものではなかったからといって、それをゴミのように扱うのは単なる無礼です。」

ちなみに、ソフィーは米The Wrapのインタビューでも署名活動に言及。そこでは同じ内容を語った一方、自らは署名活動のような動きにも「絶対に同意しないというわけではありません」と述べた。それでも今回に関しては、「とても同意できないほど失礼」だと。また、ある種の観客や視聴者の傾向について、ソフィーはこのようにもコメントしている。

「どんな作品の最終シーズンであっても、自分が思った通りにならなければ、彼らはパニックを起こすし、作品を大嫌いになるし、それ以上は知りたがらないもの。それが自分の望んだものではないからです。」

アイザック・ヘンプステッド=ライト「幼稚な行動」

同じくThe Wrapにて、署名活動を「幼稚な行動」「見当違い」「本当にナンセンス」と批判し、「なるべく頭に入れないようにしています」と話したのは、ブラン役のアイザック・ヘンプステッド・ライトだ。

ゲーム・オブ・スローンズ 第八章
The Final Season. View exclusive photos from #GameofThrones Season 8. Photo: Helen Sloan/HBO

アイザックは「もちろん、どのような反応があってもいいし、それはいたってフェアなこと」だと語る。「全員が気に入る結末じゃないことは最初から分かっていました。大規模で、人気があり、たくさんの人々に熱意を注いでもらった以上、全員を満足させることはできません」。しかし「どんな反応があってもいい」という認識の裏返しであろう、自身の反応もまた非常に辛辣だ。

「自分たちのことをハリウッドのベテラン脚本家だと思い込んで、デイヴィッドとダン――2人は素晴らしい脚本家でありプロデューサーですよ――を“本当にひどい脚本家だ”と言い、ツイートしている人たちがいますよね。脚本家を罵る1つのツイートで、8シーズンの複雑さを表せるとは思いません。ちょっと怠惰だなって思いますよ。

もちろん、どんなふうに反応したっていいんです。それに、このことで後味を悪く感じる人たちがいれば申し訳ないと思います。だけど、個人的な意見としては、僕たちは(作品を)良い形で終えたし、誰もが望むものは作らなかった。これほど感情的になり、怒っている人がいることは、僕たちが正しく仕事を終えられたことの証明だと思います。誰も求めなかった物語のひねりや展開によって、大きなリアクションを引き出したんですから。」

9年間にわたる「ゲーム・オブ・スローンズ」の物語は幕を閉じたが、しばらく本作をめぐる物議は続くことになりそうだ。さて、すでに結末を見届けた方はどう感じただろうか。まだ見ていないという方は、自分がどんな感想を抱いたかまでを含めて「ゲーム・オブ・スローンズ」の物語なのだと考え、社会現象となった長期シリーズの醍醐味を噛みしめてほしい。

ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ 最終章」ソフトは2019年冬にリリース決定。超豪華版 特別仕様コンプリート・シリーズボックスも発売される。

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Sources: The New York Times, The Wrap, Change.org

Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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