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ジェームズ・ガン「全員を幸せにはできない」 ─ 『ワンダーウーマン3』中止報道うけ声明「DCのため尽くすと誓う」

WONDER WOMAN AND ALL RELATED CHARACTERS AND ELEMENTS ARE TRADEMARKS OF AND (c) DC COMICS. (c) 2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

DCユニバースに激震が走った。パティ・ジェンキンス監督作、ガル・ガドット主演の人気シリーズ『ワンダーウーマン』第3作目の製作が中止になったというのだ。

米The Hollywood Reporterが報じたこの大ニュースは、日本国内でもたちまち話題になった。ジェームズ・ガンとピーター・サフランのもと新生の「DCスタジオ」が掲げるDCユニバース新方針に、『ワンダーウーマン3』の企画が適合しなかったことが理由だという。

主演ガル・ガドットがSNSに「彼女のネクスト・チャプターを皆さんにお見せできることが楽しみ」との前向きな意気込みを投稿した直後の報道だったこともショッキングだった。この報道を受けて、ザック・スナイダー時代にキャスティングされたDCヒーローたちの幕引きとする論調も目立つようになった。

この翌日、米DeadlineはDCユニバースの天変地異について独自記事を掲載。「これは暴動(riot)になる」「とんでもないことだ。このビジネスは人間関係で成り立っているのに」とのDCコンテンツ関係者の声と共に、現在のDCユニバースがいかに不安や混沌とともにあるかを伝えた。

前日のThe Hollywood Reporterは、DCスタジオのジェームズ・ガン、ピーター・サフラン、およびワーナー・ブラザースの映画部門責任者マイケル・デ・ルカとパメラ・アブディが、パティ・ジェンキンスの『3』脚本草稿を棄却したと伝えていたが、Deadlineはその詳細をレポート。ガンとサフランに意見を求める以前から、デ・ルカとアブディは脚本草稿の出来を懸念し、ジェンキンス監督に意見(notes)を与えていたことがわかった。

しかしジェンキンスは、自身のキャラクター展開は固まっているのだと反論。米The Wrapによるとジェンキンスの反発は凄まじく、デ・ルカに対して“character arc(キャラクターの展開描写)”の定義を説明するWikipediaのページをメールで送ったほどだという。再提出の機会はあったものの、ジェンキンスは自ら企画を去った。折り悪く『バットガール』お蔵入り後に再び女性ヒーロー企画が消滅させられることとなったが、「そこに性差別の意図は毛頭ない」とDeadlineは書いている。

また、ヘンリー・カヴィルのスーパーマン復帰による『マン・オブ・スティール2』についても、ガンとサフランの戦略立案が固まるまで企画ストップ。カヴィルがスーパーマン復帰のSNS投稿を行ったのは、ガンとサフランの任命発表の直前日のことで、そこにはすれ違いが生じている。結局のところ『マン・オブ・スティール2』は正式決定しているわけではなく、その実現はガンとサフランのプランニングに委ねられている。同様に、『ザ・フラッシュ(原題)』にスーパーマンほか既存のヒーローたちがカメオ登場するという案も、まだ協議が固まっていない。

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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