『ゴジラvsコング』米国興収、平日2日間で『ワンダーウーマン 1984』の記録更新に王手 ─ 映画業界復活の始まりに期待高まる

映画『ゴジラvsコング』が、2021年3月31日の米国公開から2日間で1,630万ドルの興行収入を記録したことがわかった。米Varietyなどが報じている。
本作は、ハリウッド版『GODZILLA ゴジラ』シリーズと『キングコング:髑髏島の巨神』(2017)がクロスオーバーする「モンスターバース」最新作。米国公開に先がけて世界38市場で公開され、海外初動成績1億2,310万ドルというコロナ禍屈指の記録を樹立。3月31日には全米2,409館で公開され、初日だけで960万ドルを稼ぎ出していた。報道によると、公開2日目である4月1日には670万ドルの収入を獲得したという。
コロナ禍における米国内の初動興収記録を保持しているのは、2020年12月25日に公開された『ワンダーウーマン 1984』(2020)の1,670万ドル(3日間)。『ワンダーウーマン 1984』がクリスマスの週末に公開されたのに対し、『ゴジラvsコング』は平日2日間の上映だが、すでに記録更新への王手をかけた状態だ。もっとも『ワンダーウーマン 1984』の公開時は、新型コロナウイルスの感染第二波が懸念されるなど情勢的には一切の予断を許さなかった。ワクチンの接種が進んでいる現在とは社会状況が異なるため、単純に比較しづらい側面があることは無視できない。
公開2日間の成績を受けて、米国メディア各紙は『ゴジラvsコング』の初動興収成績(5日間)の予測データを揃えることとなった。初日の段階では2,000~4,000万ドルという幅の広い予想だったが、大手業界紙であるVariety・The Hollywood Reporter・Deadlineは、いずれも3,000~4,000万ドルとの予測を公開している。
アナリストのポール・デルガラベディアン氏は、コロナ禍の映画興行について「映画館の数、客席の収容人数が制限されたことで、(映画興行の)日々の統計はほぼ発表されていませんでした。大作映画の公開も極めて少なく、もちろん観客も映画館には戻っていなかった。現在、幸いにも大きな歓迎への変化が生まれているようです。このことが『ゴジラvsコング』の成績に表れていると思います」とコメント。この作品が、コロナ禍以前の映画興行への段階的回復の始まりになりうると述べた。
なお本作は、4月2日(現地時間)より全米の上映館が3,064館に拡大された。映画業界の期待を背負って、いよいよ二大怪獣の激突が初めての週末に突入する。
映画『ゴジラvsコング』は2021年5月14日(金)に全国公開予定。
Sources: Variety, The Hollywood Reporter, Deadline