『ゴジラvsコング』にアメリカの観客熱狂、モンスターバース史上最高評価に ─ 初日興行収入はコロナ禍の最高記録

ハリウッド版『GODZILLA ゴジラ』シリーズと『キングコング:髑髏島の巨神』(2017)がクロスオーバーする「モンスターバース」最新作、映画『ゴジラvsコング』が2021年3月31日に米国公開を迎えた。すでに世界38市場で公開され、海外オープニング興行収入1億2,310万ドルというコロナ禍屈指の成績を収めた本作は、アメリカでも怪物級のスタートダッシュとなった。
報道によると、『ゴジラvsコング』は3月31日に全米2,409館で公開され、初日興行収入は960万ドルを記録。平日の公開ながら、コロナ禍の初日最高記録を達成した。4月2日(現地時間)には上映館が3,064館に拡大されるため、さらなる好調も期待される。注目すべきは、本作が公開初日からHBO Maxにて同時配信されていること。それでも劇場に足を運んだ観客が多いことは、劇場体験を切望していた観客が多いことの証左と言える。
また本作は、早くも観客から熱狂的な支持を得た。観客の満足度調査に基づくCinema Scoreでは、モンスターバース史上最高のA評価に認定。初日の劇場調査でも観客の86%が好意的な反応を示し、74%は「非常におすすめ」と回答。アフリカ系アメリカ人からの支持は特に大きく、92%が好意的、85%が「非常におすすめ」と答えた。また、米Rotten Tomatoesの観客スコアは95%、米IMDbのユーザー調査は★4.0という高成績。批評家からも好意的なレビューが目立ち、Rotten Tomatoesの批評家スコアは79%で「Certified Fresh(公認フレッシュ)」の認定を受けている(いずれも4月2日15時時点※日本時間)。
コロナ禍屈指の滑り出しと作品の高評価によって、『ゴジラvsコング』は興行収入をさらに伸ばす可能性がある。ただしこの情勢下での大規模公開&平日初日、HBO Maxでの同時配信とあって興行予測が難しいのも実情だ。オープニング興行収入について、米Deadlineは「2,000~3,000万ドル、それ以上の可能性もある」、米The Hollywood Reporterは「3,000~4,000万ドル」と記しており、予測値にも幅があることがわかる。
もっとも現時点で、『ワンダーウーマン 1984』の1,670万ドル(3日間)を超えて、コロナ禍の初動興収記録を更新することは確か。今後、4月5日からはロサンゼルスの映画館の観客収容制限が50%まで緩和されることも有利に働きそうだ。興行の後押しとなり、本作がハリウッドの復活を記念する作品となることに期待したい。
映画『ゴジラvsコング』は2021年5月14日(金)に全国公開予定。
Sources: The Hollywood Reporter, Deadline, Variety, Rotten Tomatoes, Cinema Score, IMDb