『ゴジラxコング 新たなる帝国』ミニコングの「スコ」誕生秘話 ─ 当初はコングの息子だった?「バディ・コップのような」関係性

モンスター・ヴァース最新作『ゴジラxコング 新たなる帝国』では遂に、コングが同胞と対面を果たす。予告編ではクリっとした大きな瞳が特徴的なミニ・コングが登場していたが、「スコ(Suko)」と名付けられたこのミニコング、劇中では大活躍を見せた。
スコのキュートなルックスに目を奪われた観客もいるはずだが、いかにして創造されたのか。米Indiewireでは、アダム・ウィンガード監督がスコ誕生の経緯について明かしている。
ウィンガード監督によれば、スコのアイデアを出したのは、シリーズでプロデューサーを務めるメアリー・ペアレントだったという。ストーリー会議中、ペアレントはモンスター・ヴァースの将来について語る中で、「『Son of Kong』の映画に関するアイデアのことを言及していました」と監督は振り返る。
『Son of Kong』(“コングの息子”の意)とは、作品の正式タイトルが発表される以前につけられていた仮題のこと。監督によれば、ペアレントの提案の意味をその場にいた「誰もが分かっていなかった」という。それでも監督は、「2年かけてそれについて考えてみることにした」そうだ。
ペアレントが提案した“コングの息子”が、スコであったことは今となっては明白だ。「コングをホロウ・アースで同胞たちと会わせるというアイデアが気に入りました」とウィンガード監督が語るように、結果的にコングとスコは劇中で、親子関係ではなく師弟関係のように描かれた。
出会い頭、スコはコングを攻撃するも、その圧倒的な強さと懐の深さに惹かれるようになる。その関係性の変化こそ、ウィンガード監督が意識したポイントだったそうだ。「彼らはすぐに仲良くなるわけではないからこそ、楽しいダイナミックさがあります。ある意味、彼らなりのバディ・コップのようなダイナミックさがあるんです」。
ちなみにスコを創造する上で、ウィンガード監督には「恐れていた」ことがあったのだとか。それは、「おもちゃを売るためにキャラクターを作ったのではないかと疑われること」だという。ドラマ「マンダロリアン」に登場する人気マスコットキャラクター、ベビー・ヨーダ/グローグーを手本としながらも、スコのオリジナリティを見出したそうだ。
「僕はベビー・ヨーダが好きですが、彼がやっていることのほとんどは可愛くあることです。なので僕は、“ベビーヨーダの可愛さも欲しいけど、顔を噛みちぎったり、皮膚を食べたりするベビー・ヨーダにしよう”って感じでした。」
『ゴジラxコング 新たなる帝国』は2024年4月26日全国公開。スコを見れば、あなたもきっと“すこ”になる。