『ハロウィン』ブギーマンのマスク、カーク船長が基になっていた ─「これはジョークなのか」とウィリアム・シャトナー

『ハロウィン』(1978)に登場する連続殺人鬼、ブギーマンことマイケル・マイヤーズといえば、あの恐ろしく不気味で無表情な白いマスクだろう。
ご存知の方も既にいると思われるが、このマスクは、「スタートレック」シリーズにおける最初の主人公、カーク船長をベースとしたマスクを改造して作り上げたものだったのだ。つまり、カーク船長を演じていた名優、ウィリアム・シャトナーがモチーフとなっているのだ。自身の顔がホラー映画の殺人鬼のマスクに使われたわけが、本人としては一体どんな感情を抱いているのだろうか?

YouTube番組のインタビューにてウィリアム・シャトナーは、マスクの件について初めて知らされたときの思いについて、「その瞬間のことを正確には覚えていません」と前置きした上で、「“これはジョークか?からかわれているのか?”と思いましたよ」と打ち明けている。
「デスマスクを自分のために彼らが作ってくれたのだと認識しました。『スタートレック』では、マスクを粘土で作っていたんです。そうすれば、老けて見させたり、悪人に見させたりするために、私の顔に特殊メイクをせずにすむので。だから、そのマスクを誰かがどこかで手に入れて、ハロウィン(映画ではなく実際の祭)のために作ったのでしょう」。
そのハロウィンのためのマスクが、一体なぜこの映画で使われることになったのか。Netflixドキュメンタリー「ボクらを作った映画たち」(2019-)によると、『ハロウィン』の編集兼プロダクション・デザイナーのトミー・リー・ウォレスがマイケル・マイヤーズのためのマスクを探していたところ、ハリウッド・ブールバードにあるマジックショップでたまたま発見したのだという。そこからマスクの目の穴を広げ、眉毛ともみあげを剃り上げ、そして顔を白塗りして、最後に髪の毛を黒くすることにより、カークのマスクはマイケル・マイヤーズに変身を遂げた、という話である。
有名なトリビアですが、マイケル・マイヤーズのマスクは「スター・トレック」のカーク船長のマスクが元になっています#ハロウィン実況祭り pic.twitter.com/Ay9RJCgy2n
— 映画『ハロウィン KILLS』公式 (@HALLOWEEN_MOV) April 12, 2020
Source: Jake’s Takes , The Hollywood Reporter