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ドラマ「ハンニバル」最終話をやり直すなら、レクター&ウィルのキスシーンを「提案していた」と製作者

Hannibal panel at PaleyFest 2014
Photo by aphrodite-in-nyc from new york city https://commons.wikimedia.org/wiki/File:P1100242_(14950009223).jpg|Adapted by THE RIVER

ドラマ「HANNIBAL/ハンニバル」(2013-2015)の最終話では、マッツ・ミケルセン演じるハンニバル・レクターと、ヒュー・ダンシー演じるウィル・グレアムのキスシーンが検討されていた。結果的に、とある信念のもと実現することはなかったが、クリエイターのブライアン・フラーは、もしやり直しの機会が与えられたらキスシーンを演出していたかもしれないと、このたび明かしている。

この記事には、ドラマ「HANNIBAL/ハンニバル」シーズン3の内容が含まれています。

「ハンニバル」シーズン3の後半では、トマス・ハリスの原作小説『レッド・ドラゴン』(ハヤカワ文庫NV)に基づき、“噛みつき魔”フランシス・ダラハイドとの戦いが描かれた。ダラハイドによって追い込まれていくレクターとウィルは、最後にはダラハイドを殺害。血だらけの2人は、息を荒げながら手を取り合い、抱擁を交わすのだった。

レクターとウィルを巡っては同性愛的な解釈もなされており、ある種のラブストーリーとしてファンからは親しまれてきた。2人がキスするという展開はファンからも望まれ、さらに製作陣・キャストの間で検討されていたことが判明していたが、「あざとすぎる」「必ずしも肉体的になる必要はない」という理由で実現には至らなかったのだ。

この判断を最終的に下したのは企画・脚本・製作総指揮のブライアン・フラー。このたび米Entertainment Weeklyでフラーは、「ハンニバル」のラストシーンについて振り返り、キスシーンを取り入れなかったことの理由を明かしている。

「何テイクか撮りましたが、唇を重ねるということは一度もありませんでした。ただ、マッツ(レクター)の唇がウィルの唇の上でしばらく漂っているみたいな、尾を引くような瞬間はありました。あのシーンの編集版を観た時は、永遠かのように感じられました。私には、彼らのラブストーリーを予想外で人工的で、強制されたものにしたくないという思いが常にありました。自然に描きたかったのです。あの瞬間に、抱擁を超えた身体レベルの領域へと踏み込んでしまうというのには、確信を持てませんでした。私にとってはキス以上に、ハグして寄り添い合い、深く見つめ合うことが、より本物らしく、ロマンティックのように思えたのです。」

もっとも、シリーズ完結から7年経過した今では、別の選択肢もあったと語るフラー。「もう一回やらなければいけないという風になれば、キスを提案して、どうなるか様子を見るでしょう」と話している。また、フラーいわくレクター役のマッツとウィル役のデンシーも「そこまでいくのを恐れてはいなかった」といい、これは以前マッツが語っていたことと一致する。

それでもフラーは、キスシーンを演出することに対して「もし懸念事項があるとすれば、本物らしさを維持することです」と語り、当初から一貫していた信念も忘れていない。今回の発言はあくまで仮の話だが、レクターとウィルの別エンディングを見てみたいと思うファンは少なくないだろう。取材を担当したEntertainment Weeklyは、「“フラーカットをリリースしろ(Release the Fuller Cut)”の署名活動を開始しよう」と記事を締めくくっているが……。

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Source: Entertainment Weekly

Writer

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SawadyYOSHINORI SAWADA

THE RIVER編集部。宇宙、アウトドア、ダンスと多趣味ですが、一番はやはり映画。 "Old is New"という言葉の表すような新鮮且つ謙虚な姿勢を心構えに物書きをしています。 宜しくお願い致します。ご連絡はsawada@riverch.jpまで。

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