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クリス・ヘムズワース、『X-MEN』ガンビット役や『G.I.ジョー』主演を逃していた ─ 駆け出しの若手時代「本当にお金がなかった」

クリス・ヘムズワース
Photo by Gage Skidmore https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/36109076521/

『アベンジャーズ』『マイティ・ソー』シリーズの雷神ソー役、『メン・イン・ブラック:インターナショナル』(2019年6月14日公開)など、ハリウッドを代表するスター俳優の一人となったクリス・ヘムズワースにも、いわゆる“駆け出しの頃”があった。

Varietyのインタビューでは、ちょうどソー役に就任する少し前、同じくマーベルの人気ヒーローである『X-MEN』のガンビット役や『G.I.ジョー』(2009)を逃していたことが明かされている。

クリス・ヘムズワース、駆け出しの不安を振り返る

「演技を始めた大きな理由は、映画やテレビが好きだったから」。母国オーストラリアのテレビドラマ「Home and Away(原題)」に2004年から2007年まで出演したクリスは、その後、ハリウッドでのブレイクを目指してオーディションを受ける日々を送っていた。「僕たちにはお金がなかったんです」。これまでにも述べられてきたように、ヘムズワースは実家の家計を支えるという目標を立てて俳優業に取り組んできたのだ。しかしそれゆえに、自ら重荷を背負いこんでしまうようなところもあったという。

「自分にプレッシャーをかけすぎていたと言ってもいいでしょうね。家族の面倒を見るという責任を背負い込んだりしなければ、もっとリラックスできていたのかもしれません。ある年のクリスマス直前に受けたオーディションのことは今でも覚えてます。当時はうまくいっていなかったんです。電話がかかってこなくなって、悪い反応ばかりもらっていた。“どうしてやってるんだろう?”と思いましたよ。」

その当時、ヘムズワースが逃した役柄の中に、『ウルヴァリン: X-MEN ZERO』(2009)のガンビット役や『G.I.ジョー』の主人公デュークがあったという。どちらも「もう少しのところまで行っていた」というが、結果的にガンビットはテイラー・キッチュが、デュークはチャニング・テイタムが役柄を射止めた。「あの頃は焦っていました。僕も本当にお金がなくて」

ヘムズワースは同じく2009年の『スター・トレック』(2009)でジョージ・カーク役を演じ、ハリウッドデビューを飾っている。ところが、その後もオーディションには苦戦したそうで、一時は夢を諦めてオーストラリアに帰国することも考えていたようだ。とはいえ、彼は最終的に「家族のために」という思いを新たにして、『キャビン』(2012)や出世作『マイティ・ソー』(2011)にめぐり合った。ヘムズワースは、かつて逃したガンビットや『G.I.ジョー』について、今ではこんなふうに語っている。

「もしもどちらかの役をやっていたら、ソー役を演じることはなかったと思うんですよ。」

ソーを演じて以降のヘムズワースの活躍はいまさら説明するまでもない。リブート版『ゴーストバスターズ』(2016)や『マイティ・ソー バトルロイヤル』(2017)を経て、彼はコメディ俳優としての才覚も発揮。今後も多数のプロジェクトを控える身だ。

ちなみに現在でも、ヘムズワースは「椅子に深く腰掛けて、自分の状況にじっくり浸るなんてことはできたためしがありません」と語る。『マイティ・ソー』1作目の時から、「クビになって代役が立てられるんじゃないか、続編は作ってもらえるんだろうか、映画を観てもらえるんだろうか」という思いは変わらずに残っているようだ。

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Source: Variety

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。