「ロキ」トム・ヒドルストン、シーズン2最終話は「MCU人生の集大成」 ─ スト後初の宣伝、キャリアを振り返る

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)ドラマ「ロキ」シーズン2の全話配信を終えた主演のトム・ヒドルストンが、ストライキ終了後初のプロモーションに臨んだ。14年に及ぶMCUでのキャリアを振り返っている。
ヒドルストンは「ロキ」シーズン2最終話『大いなる目的』が配信開始となった翌日、ジミー・ファロンがホストを務める米トーク番組に出演した。ストライキ中のルールにより宣伝できなかった「ロキ」について熱量たっぷりに語るなかで、シーズン2最終話を「シーズンの締めくくり」と表現。それだけでなく、「シーズン1と2の完結、そして6作の映画、12個のエピソード、僕の14年の(MCU)人生の集大成でもあるんです」と続けている。
ロキは『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)でサノスに殺されてしまったが、『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)での思わぬ展開を経て復活。ドラマ「ロキ」は、時間の流れに逆らったロキが時間変異取締局(TVA)に連行されるところからスタートした。“キャリアの集大成”である「ロキ」に一区切りがついた今、ヒドルストンは改めて作品の意義をこう説明している。
「フィナーレでは、僕が演じたロキのどのバージョンにも通じる響きがあると思います。ネタバレしないで言えば、最終話は『大いなる目的』というタイトルですが、『アベンジャーズ』でもロキはニック・フューリーに向かって、“アスガルドのロキだ。私には大いなる目的がある”と言っています。彼は傲慢で、自分を特別だと思っていて、つけあがっている。世界を乗っ取ろうとしますが、うまくはいきません。『インフィニティ・ウォー』ではサノスと戦いましたが、全く大いなるものではなかった。『ロキ』シーズン1では、オーウェン・ウィルソンが演じるメビウスがロキに、彼の大いなる目的は間違いだったと教えてくれる。そこでセカンドチャンスを得たんです。
この作品では、ロキが再考し、目的を再び見つけていこうとする姿を見せています。そこが一番興味深いところであり、私たちも共感できることです。私たちは、もし自分の物語を任されていたなら?と考えます。例えばヒョウは自分の斑点模様を変えることができるのか。私たちには自由意志があるのか。それを実行する時は、人生における選択なんです。ブラックコーヒーなのか、ラテなのか、それともカプチーノなのか。小さいけれど、それも一つの選択です。どの選択もあなたの人生のデータに積み重ねられていく。その選択は目的を生み出すのか。私たちみんなが幸せな人生を手にしたいけど、同時に目的のある人生も欲しい。こうしたことをこの作品では伝えています。」
ドラマ「ロキ」がシーズン2で完結するのか、もしくはシーズン3に突入するのかどうかは現時点で未定。ヒドルストンも進退については番組内で言及していないが、製作総指揮を務めるケヴィン・R・ライトは以前「『ロキ』の世界でロキと語ることができる物語は本当にたくさんある」と更なる継続の可能性について言及していた。
ところで、ロキはシーズン2を経て時間移動という能力を手に入れた。これについて、ホストのファロンが「アイアンマン、つまりトニー・スタークといった人のところにも行けるのでは?」と質問。これには参ったと言わんばかりの表情をするヒドルストン。言葉を慎重に選びながら、こう答えた。
「ロキは過去、現在、未来を行き来できますし、時間移動を他にできるキャラクターはいません。ロキも何度か死にましたけど、私はここにいます。死は必ずしも……いや死は実存的な問いとして、誰にでも容易に起こりうるものです。僕から言えるのはそれだけです。」
▼ 「ロキ」の記事
トム・ヒドルストンとオーウェン・ウィルソンがタイムスリップしたのは「ロキ」が初めてじゃない ─ 『ミッドナイト・イン・パリ』初共演シーンを紹介 もはやロキとメビウス トム・ヒドルストンがもっと好きになるエピソード7選 ─ モノマネが得意、よく「hehehe」と笑う、詩を愛する など 尊い マーベル映画の再興に必要なのは「質の高いものを作ること」と「ロキ」脚本家 ─ アメコミ映画への熱は「むしろ高まっている」 説得力 「ロキ」O.B.がメビウスの変異体だったかもしれない?幻のコンセプトアート公開 「ホワット・イフ…?」でぜひ! トム・ヒドルストンが「ロキ」姿で登場した2013年のコミコン映像、今見ると感慨深い ─ 「私はアスガルドのロキ、大いなる目的を担っている」 「アベンジャーズはどこだ?」