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ホラーなフレイバーに彩られたケロッグの“ポップタルト”アートがブラッディ・ポップ!

ここ数年の朝食といえばもっぱら和食、白飯に味噌汁に漬物というスタイルに定着しているぼくであるが、幼い頃からアメリカ映画に親しんでいたこともあり、若かりし頃は何と言っても劇中に登場するようなアメリカンスタイルの朝食に大いなる憧れがあった。

例えばトーストとベーコンとスクランブルエッグとオレンジジュースとか、ドーナツとコーヒーとか、あるいはミルクたっぷりのシリアルとフルーツとか。まあそんな中でも、日本の一般家庭でより手軽に食べることが出来たものと言えばやはりシリアル、子供の頃にはコーンフレークなるものにミルクをぶっかけてよく食べた記憶がある。皆さんも一度は食べたことがあると思うが、例のケロッグのコーンフレークである、パッケージに鶏とトウモロコシが描いてあるやつね。

Corn flakes
http://www.kelloggs.jp/ja_JP/corn-flakes-consumer-brand.html

ケロッグ(Kellogg Company)とは、米国ミシガン州南部に位置するバトルクリークに本社のある、シリアル食品やお菓子、加工食品製造を生業とする企業であることはご存知だと思う。1898年にケロッグの創設者であるウィル・キース・ケロッグ(W.K.Kellogg)と ジョン・ハービー・ケロッグ(John Harvey Kellogg)の兄弟が、グラノーラを作ろうとして間違って生地をフレークにしてしまったことから、世界に名立たる朝食、ケロッグのコーンフレークが誕生したと言われている。

「マンダロリアン シーズン3」「アソーカ」解説

そして日本ではケロッグと言えばコーンフレークというイメージが強いと思うのだが、本国アメリカでケロッグと言えば、子供たちがヨダレをダラダラと垂らす定番のお菓子がある。1964年に発売を開始した「ポップタルト」(Pop tarts)である。

Pop-Tart
https://www.poptarts.com/en_US/home.html

このポップタルトはおそらく日本ケロッグからは販売されていないので、日本人にはほとんど馴染みのないものだと思うのだが、薄いタルト生地の間に各種フレーバーペーストが挟まれていて、表面をカラフルな砂糖でコーティングしたようなもの、まあそのまま食べてもよいのだが一般的にはトースターやレンジで温めて食べるのが主流で、子供たちの朝食や昼食などとして利用されている。話によれば給食にも出てくる場合があるそうで、アメリカでは圧倒的な知名度と人気を誇る商品である。ぼくはずいぶん昔に一度だけ輸入品店かどこかで購入して食べてみたことがあるが、常軌を逸して甘いお菓子だという記憶がある・・・。

米国ケロッグの「ポップタルト」公式サイトをのぞいてみると、そのフレイバーには実に様々なものがある。「チョコレート」、「フルーツ」、「アイスクリーム」、「ソーダ」など8種類のベースフレイバーと、その中にさらに枝分かれして実に約30種類ものフレイバーが存在する。また期間限定品の中には他企業とのコラボレーションフレイバー、例えば現在はダンキンドーナツとのコラボ商品がラインナップされている。

Pop-Tart
https://www.poptarts.com/en_US/home.html

さて今回ご紹介するのは、ロサンゼルスを拠点として活動するアーティストのニュートン・クレメンツ(Newton Clements)さんが、このポップタルトにトリビュートして制作しているアート作品、言うなれば“ホラー・ポップタルト”のフレイバー・シリーズである。

食べてみたい?ホラーなポップタルト

彼はアメリカのポップカルチャーにおける食品と映画、特に彼が子供の頃から愛するホラー映画とのミックスアートを数多く制作し続けていて、個人的には以前からずいぶん気になっている。今までも、日本でもお馴染みの「ペッツ」ディスペンサーや、マクドナルドの「ハッピーミール」(日本で言うところのハッピーセット)などにトリビュートしたミックスアートを制作していて、その食品シリーズの新作がこのポップタルトのようである。

まずはこちら、フリードリヒ・ヴィルヘルム・ムルナウ(Friedrich Wilhelm Murnau)によるヴァンパイア映画の始祖『吸血鬼ノスフェラトゥ』(Nosferatu – Eine Symphonie des Grauens)、色合いからするとあの王道ビスケットブランド「オレオ」(OREO)にも見間違えるが、なかなかポップに仕上がっている。中に挟まれているのは当然ブラッディーなフレイバーの赤黒いペーストだと想像する。

ホラー映画と言えば外せない三人衆、『13日の金曜日』(Friday The 13th)のジェイソン・ボーヒーズ、『エルム街の悪夢』(A Nightmare on Elm Street)のフレディ・クルーガー、そして『ハロウィン』(Halloween)のマイケル・マイヤーズ。この三種類さえ食べておけば、まず間違いない。

Newton Clements
https://twitter.com/NewtonClements

 

最新作『エイリアン: コヴナント』(Alien: Covenant)が話題となっている今なら、コラボ商品としてリリース出来るかもしれない、リドリー・スコットの『エイリアン』(Alien)からエイリアンエッグ。これは見た目にもポップタルトっぽいから「いいね!」と思わせておいての、食べると中にフェイスハガーというサプライズな趣向が予想される。

『アメリカン・ホラー・ストーリー』のセカンド・シーズン『精神科病棟』、別名『アサイラム』(American Horror Story: Asylum)、こういうお菓子見たことある気がする・・・。ぼく自身はこのセカンド・シーズンまでしか鑑賞していないのだが、本国ではまだまだシリーズが続いていて、確か現時点でシーズン・ナインまで予定されている人気シリーズ。

『ヘルレイザー』(Hellraiser)からは、あの禍々しいパズルボックス「ルマルシャンの箱」、これ、近所のお婆ちゃんの家に行ってお茶請けで出されたら、ただのビスケットだと思うだろうなあ。カンカンにたくさん入って台所に置かれていそうなやつ。ちなみにこのフレイバーを食べると“究極の性的官能”を体験できるが、同時に自分の肉体を引き裂かれて失うので注意が必要。

 

とまあこのように、クレメンツさんはまさに“ポップ”でホラーなポップタルト・アートを制作している。

上記でご紹介した以外にもまだまだフレイバーの・・・、いやフレイバーじゃないけれど種類は豊富で、今後も新作が続々と制作されてゆくと思う。けっこう制作のペースは早いので一気に増えたりするから、興味のある方は彼のTwitterPinterestをフォローしてみてはいかがだろうか。ちなみに前述のペッツやハッピーミールも豊富にあるので、ぜひご覧いただきたい。

Eyecatch Image:https://twitter.com/NewtonClements

Writer

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MujinaMujina Tsukishiro

普段はあまり摂取しないコーヒーとドーナツを、無駄に欲してしまう今日この頃。You know, this is - excuse me - a damn fine cup of coffee.

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