「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」第6話、なぜ10年もタイムジャンプしたのか?「緑のドレスが分岐点」

ドラマ「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」第6話『王女と王妃』では、前回のエピソードから10年ものタイムジャンプが起き、レイニラ役はミリー・オールコックからエマ・ダーシー、アリセント役はエミリー・キャリーからオリヴィア・クックにキャスト交代となった。
作中ではこれまでも複数回タイムジャンプしていたが、なぜ第6話で10年も経過した設定にしたのだろうか?共同クリエイター兼ショーランナーのライアン・コンダルが、米Varietyのインタビューで説明している。
「結婚の前祝いでアリセントが緑のドレスを着て現れた瞬間が、レイニラとアリセントを隔てる分岐点となりました。レイニラは嘘をつき、アリセントの父親を解雇させる。アリセントは彼女を擁護し、国王にも保証したのに、それが台無しになってしまう。彼女はずっと良い召使いの役割を演じてきましたが、この瞬間に『私はハイタワー家で、自分のために戦うんだ』と宣言したのです。
だから我々は、ここで終わらせたいと思いました。そして新しい時代へジャンプすることが、正しいことだと思ったのです。」
また、10年のタイムジャンプにも関わらず、第6話のストーリーに違和感なく入り込めるのは、同エピソードの脚本家サラ・ヘスと監督ミゲル・サポチニク、そして目の肥えた視聴者のおかげだという。
「第6話には多くのストーリーテリングが詰まっています。脚本を担当したサラ・ヘスと監督を務めたミゲルが見事に仕上げていますが、目にしていない出来事、いま存在するキャラクター、いなくなってしまったキャラクターによって語られているのです。前のめりになって注意深く見るスマートな視聴者は、こういったことを感じ取り、最後にキャラクターたちを見た時点からかなり変化したことを理解すると思います。」
「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」はシーズン1だけで28年の歴史を描くことが明かされているため、複数のタイムジャンプが起き、スピーディーな展開に仕上がっている。しかしコンダルによると、シーズン2は「ストーリーテリングがオリジナルの『ゲーム・オブ・スローンズ』のリズムにかなり近いものになる」とのことで、物語の進行は少しスローダウンするようだ。
「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」はU-NEXTにて配信中(毎週月曜に新エピソードを配信)。
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Source:Variety