【ネタバレ】「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」第8話、ヴィセーリス&デイモンのあのシーンは偶然のアドリブによるものだった
この記事には、「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」第8話『潮の主』のネタバレが含まれています。
「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」第8話『潮の主』王冠のくだりはアドリブだった
「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」第8話『潮の主』の舞台は前回から6年後。ドリフトマークの後継者問題が浮上し、レイニラ(エマ・ダーシー)とデイモン(マット・スミス)は久々に王都へ。病に苦しむヴィセーリスはすっかり老いて衰弱し、妻アリセント(オリヴィア・クック)とその父オットー(リス・エヴァンス)が、後継者の申し立てを取り仕切っている。
わが子を推したいレイニラたちは、ヴィセーリスに後継者は次男ルケアリーズだと断言してほしいと懇願。ヴィセーリスは自ら裁定を下すため、力を振り絞って玉座の間に現れる。杖をついて必死に歩くヴィセーリスだが、玉座の階段を上る途中、頭から王冠が落ちてしまう。そこに駆けつけたデイモンが王冠を拾い、ヴィセーリスが玉座に座った瞬間、彼の頭にやさしく王冠をのせる。
兄弟だが全く性格の異なるヴィセーリスとデイモンは、第1話からずっと相いれない関係にあった。ゆえにこのシーンは、初めて本物の兄弟愛が示されたような感動的な瞬間となった。
しかし興味深いことに、王冠が落ちる演出はもともと意図されていなかったという。同エピソードで監督を務めたパテルが、次のように明かしている。「初日のリハーサルだと思いますが、撮影中にパディ(・コンシダイン)の頭から王冠が落ち、マットがそれを拾ったんです。私たちはそのまま撮影を続けました。(撮影を)止めなかったんです」。
その後パテルはコンシダイン&スミスと話し合い、本番でも同じことをやると決めたそう。「王冠が落ちるパターンと落ちないパターンの両方を撮影することにしました。王冠が落ちるたびに、私たち全員が息をのみましたよ」。
そして結果的に王冠が落ちるシーンを採用したことで、兄弟がお互いに歩み寄っていく様子を表現できたという。「王冠が落ちるアクシデントが起きたことは、少なくとも私にとって非常にありがたいことでした。パイロット版で始まったストーリーの転機となる、とてもヘビーな瞬間なのです。『あんたの王冠が欲しいんだ。そして最後にはあんたの頭に王冠を戻して、玉座に座るのを助けてやるんだ』とね」。
撮影中のささいなアクシデントが、物語やキャラクターにとって重要な瞬間を生んだのは奇跡的だ。さらに、コンシダインとスミスの素晴らしい演技によって、これまでのエピソードで最も感動的な瞬間に仕上がっている。
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Source:Entertainment Weekly