『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』アルフォンソ・キュアロン監督、『ファンタスティック・ビースト』に惹かれない理由

シリーズ第3作『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』(2004)を手掛けたアルフォンソ・キュアロン監督は、『ハリー・ポッター』のスピンオフ企画第1弾『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』(2016)の監督候補と伝えられていたことがある。
シリーズ最高傑作との呼び声高い『アズカバンの囚人』を手掛けたキュアロン監督の復帰を思わせる報道に、多くのファンが胸を躍らせたことだろう。結果的にキュアロン本人が監督就任を直接否定することになるのだが、この時、その理由も明かされている。
キュアロンの監督交渉が伝えられたのは、『ファンタスティック・ビースト』シリーズの企画が発表された2013年の翌年。各海外メディアがこれを大きく伝えたが、それから約1週間後、スペインのメディアEFEにてキュアロン本人が否定。この時キュアロンは「差し当たり今は、視覚効果に多くが基づいた企画には惹かれないんです」と話していたのだ。
この発言の背景については、「(それまでの)5年間取り組んでいた視覚効果の企画から抜け出して、今はお口直しみたいなものをしたい時なんです」とキュアロン。いわば気分転換をしたかったということなのだろうか。
キュアロンが言う視覚効果の企画とは、自身が脚本・監督を務めた2013年公開のSF映画『ゼロ・グラビティ』のことを指していると見られる。壮大な宇宙を舞台にした同作には、実写撮影にCGI技術を組み合わせた革新的な視覚効果技法が用いられている。キュアロン監督は『ゼロ・グラビティ』のビジョンを実現するまでに約5年を費したとも伝えられている為、やはり同作の視覚効果に取り組んでいたのだろう。
一方で、『ハリー・ポッター』シリーズに監督として携わったことに、「とても美しい経験でした」と語るキュアロン。「(『ハリー・ポッター』)ユニバースにはたくさんの愛がありますし、(原作者の)J・K・ローリングのことをとても尊敬しています」。
“惹かれない”という言葉をキュアロン監督が口にしたその発言の意図は、あくまで当時の環境を意識してのことだろう。『ファンタスティック・ビースト』シリーズは全5部作で構想されているから、再びキュアロンが監督として魔法ワールドに足を踏み入れる可能性も完全に閉ざされたわけではない。
2018年、自身の半自伝的な物語を描いた映画『ROMA/ローマ』を発表したキュアロン。同作は、視覚効果が多用された『ファンタスティック・ビースト』や『ゼロ・グラビティ』とは対照的に実写撮影による映像美が光る1作。アカデミー賞では10部門ノミネート、監督賞・撮影賞・外国語映画賞の3冠を獲得している。まさに有言実行、“視覚効果から抜け出した”傑作を生み出したわけだ。
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Source: Digital Spy, Independent


























