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『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』銀行シーン、第1作『賢者の石』の小道具が再び使用されていた

ハリー・ポッター
TM & © 2001 Warner Bros. Ent. , Harry Potter Publishing Rights © J.K.R.

映画版『ハリー・ポッター』シリーズの完結編『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』(2011)に、記念すべき第1作『ハリー・ポッターと賢者の石』(2001)の小道具が再び使用されていることをご存知だっただろうか。米Pottermoreのコラムでは、グリンゴッツ魔法銀行のシーンについての製作秘話が明かされている。

この記事では、映画『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』の内容にわずかに言及しています。本編のネタバレとなる内容は含まれていません。

『賢者の石』のグリンゴッツ魔法銀行

魔法界唯一の銀行である「グリンゴッツ魔法銀行」はダイアゴン横丁にある。シリーズ第1作『ハリー・ポッターと賢者の石』で、ハリーはハグリッドに連れられてこの場所を訪れるのだ。ゴブリンが経営する、ハグリッドいわく「ホグワーツ以外で一番安全な場所」であるこの銀行には非常に厳重な警備が敷かれている。

シリーズの美術監督を務めたスチュアート・クレイグ氏は、『賢者の石』でグリンゴッツ魔法銀行のシーンを生み出すにあたって「銀行は昔から安定の象徴ですから、建物で安心感を示したいと思いました」と述べている。ゴブリンを小さく描き、銀行を格調高く洗練された空間として見せようとしていた製作チームは、撮影地としてロンドンにあるオーストラリア大使館に白羽の矢を立てている。大理石の床や柱などが印象的な内装は、クレイグ氏の心をしっかりと捉えたそうだ。

オーストラリア大使館の装いにあわせて、クレイグ氏はグリンゴッツ魔法銀行を作り上げるため、銀行の机や台帳、羽ペン、そして魔法界のコインを用意している。金庫はスタジオに小さいものが作られ、CGによる映像効果が加えられた。

『死の秘宝 PART2』魔法銀行はいかに再現されたか

『ハリー・ポッターと賢者の石』から10年が経過して、『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』で、ハリーは再びグリンゴッツ魔法銀行に戻ってくる。今度はハグリッドではなく、ロンとハーマイオニー、そしてゴブリンのグリップフックが一緒だ。本作で魔法銀行は大きな役割を担うことになる。

しかし物語の展開上、製作チームは銀行シーンを撮影するためにオーストラリア大使館を使うことができなかった。そこで本作では、ワーナー・ブラザースの保有する英リーブスデン・スタジオに銀行のセットを再現しているのである。
大理石の柱や床は美術チームの力によって紙による再現に成功し、デジタル・プリンタで幅3.6メートル(12フィート)まで拡大コピーされて使用されている。シャンデリアも含めてなるべく実物がスタジオに用意され、足りない部分にCGを重ねることでグリンゴッツ魔法銀行は甦ったのだ。

『賢者の石』の小道具が使用されたのは、このグリンゴッツ魔法銀行の窓口部分だった。美術チームは、すでに倉庫にしまわれていた机と天秤の小道具を引っ張り出して、新たに塗り直し、またデザインをわずかに洗練させて『死の秘宝 PART2』に登場させたのだ。かつて作られたプラスチック製のコインも再び使用されているという。

10年という時間をかけて描かれてきた『ハリー・ポッター』には、その舞台裏にも確かな歴史がある。ただ見ただけではわからない細部にも、費やされてきた時間と技術の蓄積が隠されている。ちなみに、同じくグリンゴッツ魔法銀行のシーンに登場するゴブリン役俳優のキャスティングには、フィリウス・フリットウィック役のワーウィック・デイヴィスが設立した、小人症の俳優をマネジメントする英Willow Managementが全面協力したとのことだ。これもまた、『ハリー・ポッター』シリーズがもつ歴史の厚さを感じさせるエピソードといえるだろう。

映画『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』Blu-ray&DVDは発売中。なお「ハリー・ポッター」魔法ワールドの最新作、映画『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』は2018年11月23日(金・祝)全国ロードショー

『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/fantasticbeasts/

Sources: Pottermore, SR

Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

THE RIVER編集部。わかりやすいことはそのままに、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすくお伝えしたいと思っています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp へ。

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