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『X-MEN』ウルヴァリン就任当時のヒュー・ジャックマン、肉体改造を完全に甘く見ていた

X-MEN
(C)2013 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

『X-MEN』シリーズの製作陣は、もともとウルヴァリン役にヒュー・ジャックマンを想定していなかった。当初キャスティングされていたダグレイ・スコットが『ミッション:インポッシブル2』(2000)の撮影が長引いたために降板を余儀なくされ、次に打診されたラッセル・クロウが出演を断り、ようやくヒューのもとに話が回ってきたのである。

Varietyの対談企画「Actors on Actors」にアン・ハサウェイとともに登場したヒューは、「僕がキャスティングされたのは撮影が始まる3週間前だった」と明かしている。もっとも、当時すでに第1作『X-MEN』(2000)そのものの撮影は始まっており、ヒューには“短期間で身体を作る”という難題が降りかかったのだ。しかし、当時のヒューは肉体改造を甘く見ていたようで……。

「コミックを読んだ時のことを覚えてるけど──それまでは読んだことがなかったから──この身体になるのにどれだけかかるんだろう、って思いましたよ。でも3週間後に撮影だと言われたんで、“ああ、3週間ね”と。特に鍛えたことがなかったから、本気でやれば3週間でいけるのかって。それでジムに行って、“ムリだな”と。」

ところが『X-MEN』の撮影初日、ヒューには早速シャツを脱ぐ場面が用意されていた。もっとも、監督のブライアン・シンガーからは何も聞かされていなかったそう。「だから“よし、首から上を撮ろう”って(笑)。カメラが下から撮ってくれてね」。結果的に、そのウルヴァリンの登場シーンは撮影の最後に回されたのだそうだ。「(身体づくりには)しっかり6ヶ月かかったんです。『LOGAN/ローガン』(2017)なんか50歳近かったし、もっとかかりました」

ちなみにヒューは以前、『X-MEN』当時を「最初にオーディションを受けてから、出演が決まるまでに9ヶ月かかったんですよ」と振り返っていた「誰がやるのか知らなかったし、自分がやるとも思っていなかった。まさか自分が出ることになるとは」

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Source: Variety, The Daily Beast

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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