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インティマシー・コーディネーター、全米映画俳優組合に加入へ ─ 委員会投票で全員賛成

Jaguirre2192 https://commons.wikimedia.org/wiki/File:SAG_AFTRA_building.JPG

映画・ドラマにおける性的なシーンの振り付けや、俳優の身体的・精神的なケア、俳優と制作サイドの調整などをおこなうインティマシー・コーディネーターが、全米映画俳優組合(SAG-AFTRA)への加入に大きく前進した。

2024年11月12日(米国時間)、全米労働関係委員会(NLRB)にて実施された投票において、インティマシー・コーディネーターの投票者全員がSAG-AFTRAへの加入に賛成。インティマシー・コーディネーター側は以前から標準的な賃金と福利厚生を求めており、今回の投票結果を受けて、SAG-AFTRAは、映画スタジオ・製作会社を代表する全米映画製作者協会(AMPTP)との契約交渉に入ることができる。なお、現時点で投票者の人数は公開されていない。

近年、エンターテインメント業界でその必要性が注目されているインティマシー・コーディネーターは、ハリウッドの大手映画・テレビ製作会社のほか、NetflixやAmazonといったストリーミング企業が手がける作品の現場でも普及が進んでいる。SAG-AFTRAは2020年に役職のガイドラインを発表し、トレーニングプログラムに認定を与えたほか、2022年から組合への包摂を前向きに検討してきた。

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SAG-AFTRAの組織委員会は投票の結果について、「インティマシー・コーディネーターが、ようやくその他の娯楽産業の従事者たちと同じ利益と保護を享受する道を進むことになりました。AMPTPとの交渉を始められること、交渉開始日の設定に進めることを嬉しく思います」との声明を発表。フラン・ドレシャー会長も、「環境保護や女性の平等に危機が迫る時代に、エンターテインメント業界がインティマシー・コーディネーターの存在と、作品や俳優への大きな貢献に認識を示したことが喜ばしい」として、SAG-AFTRAへの加入を「誇りに思う」とつづった。

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Source: SAG-AFTRA, The Hollywood Reporter

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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