ロシアのバーガーキング、『IT/イット』上映中止を国に求める ― 理由は「マクドナルドのヤツに似てるから」

バーガーキング・ロシアが、映画『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』の国内上映中止を国に対して求めていることがわかった。米ハリウッド・レポーター誌が報じている。
『IT/イット』は2017年9月7日(現地時間)よりロシアにて上映されており、すでに1,400万ドル以上の興行収入を獲得しているという。現在も国内100以上の映画館で上映されており、今後もさらなるヒットが見込まれる状況だ。

こうした動きの中、バーガーキング・ロシアは政府の連邦反独占庁に訴状を提出したという。さてはアメリカなどでも問題になっている、ピエロに化けた何者かによる悪質なイタズラ(リアルクラウン騒動)が原因か……と思いきや、そうではなかった。なんと『IT/イット』に登場するピエロ・ペニーワイズが、ライバル企業であるマクドナルドのドナルド・マクドナルドに似ているという理由からだったのである。

IT/イット “それ”が見えたら、終わり。

(C)2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

バーガーキング・ロシアの主張は、『IT/イット』のペニーワイズはマクドナルド社のドナルドによく似ており、同社の広告として機能する、それゆえに国内での上映は中止すべきだ、というものである。なぜ訴状の提出先が「連邦反独占庁」なのかもこれでご納得いただけるはずだ。

もっとも訴状の内容に納得できるかどうかは別だろうが、連邦反独占庁の担当者によれば、ひとまずバーガーキング側の訴状は正式に受理され、現在審査されているところだという。担当者は「脚本家や監督がキャラクターへのクリエイティブな理解を持っている以上、映画の内容に関与することはできません」としつつ、同庁の判断は映画に広告が含まれているかどうかに関係しないと述べている。なんとなく審査結果は推して知るべしというところだが、“事実は小説よりも奇なり”という事態が起こるのが現実社会である。

ただし仮にペニーワイズがドナルドに似ていたとして、ペニーワイズが怖すぎるという『IT/イット』を観た人々がマクドナルドに行きたくなるかどうかは別問題だろう。すでにインターネットにはペニーワイズをドナルドに差し替えたコラージュがあふれているうえ、『IT/イット』の予告編をもとにペニーワイズの場面をドナルドで演じたファンメイド・トレーラーも存在するほどだ。もはやドナルドが怖いピエロにしか見えてこなくなる現象から、この問題を突き詰めれば「広告とはなんぞや」という疑問が待っている……。

映画『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』は2017年11月3日より全国ロードショー
劇場に行く前後には、ぜひバーガーキングにも足をお運びください。

Source: http://www.hollywoodreporter.com/heat-vision/burger-king-russia-demands-it-movie-ban-saying-clown-looks-like-ronald-mcdonald-1042979
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稲垣 貴俊(Takatoshi Inagaki)。THE RIVER編集部。わかりやすいことはそのままに、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすくしてお伝えできればと思っております。

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