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『IT/イット THE END』監督が日本のファンに本気で語った「真面目な話」

映画『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』アンディ・ムスキエティ監督、バーバラ・ムスキエティ登壇 ファンミーティング
© THE RIVER
映画『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』アンディ・ムスキエティ監督、バーバラ・ムスキエティ登壇 ファンミーティング
© THE RIVER

で、「なぜ今?」ですよね。真面目な話をしますよ。僕たちは今、恐怖が道具として使われている時代に生きています。僕たちのリーダーは、僕たちの政府は、僕たちを分断している。互いの対立を煽っている。”それ”は、僕たちを分断しようとする、現実世界のモンスターの象徴です。だから、僕たちにも関係がある映画です。

『IT/イット』は、今を生きる僕たちにとって重要なテーマがあるんです。「クソ野郎を信じるな」というメッセージです。みんなで団結して、嘘や分断に立ち向かえと。「みんな違う人たちだ」とか言う奴らに立ち向かえと。恐怖に屈してはいけない。恐怖に立ち向かわなくてはならない。恐怖は、僕たちに悪いように利用されているからです。話しすぎてしまったかな。これくらいにしておきます。

IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。
©2019 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

会場内 ファンからの質疑応答

── ハロウィンが近づくにつれ、日本でもペニーワイズの姿をするファンが増えると思います。劇中のビル・スカルスガルドのように、よりペニーワイズらしさが出る動きのアドバイスをください。

バルバラ・ムスキエティ プロデューサー:ダンスでしょ(笑)。ダンス。踊ってみて!

(アンディ、準備運動の素振り。会場、拍手。)

アンディ:いや、やらないよ(笑)。ストレッチパンツ履いてるけど。

1作目のダンスのシーンは、2回撮影しています。何ヶ月も振付をやりました。ビルがダンスやタップをやって……

バルバラ:スウェーデン流の。

アンディ:それが酷かった。全然ダメだった。ビルも納得できていなかった。でも、ビルの側に行って「良かったよ、良かった」って慰めたら……、ビルの顔が涙で……、汗かもわからないけど、汗だか涙が垂れていて。ビルは、もう真面目な子だから……。ダンスも激しかったし。よだれやら涙やら汗やら、全部垂れ流し。

それから数日後に姉ともう一回撮影しました。で、ビルに「これやって」って頼んだんです。(アンディ、ペニーワイズダンスを披露。)

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アンディ:(太ももをさすって)筋肉つった……。1作目の時は僕も若かったんですけど……。ビルも上手く踊ってくれました。彼も当時は若かったし。27歳だったし。

だから、(ペニーワイズに近づきたいのなら)このダンスをやるといいですよ。それから、離れ目が出来る人は良いですね。あと、唇の形が真似できる人。それから、頭デカい人も似ますよ。ハゲ頭の人も。(ペニーワイズ姿で参加しているファンを指して)それより、あの人たちに聞いた方がいい。よっぽど良いアドバイスが貰えると思います。グッジョブ!

映画『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』アンディ・ムスキエティ監督、バーバラ・ムスキエティ登壇 ファンミーティング
© THE RIVER

── 映画監督になるためのアドバイスを教えて欲しいです。

アンディ:(日本語で)カントク。カントク。まず、語りたい物語を見つけたら、情熱が灯ったら、やりなさい。他の人なんかに頼ってないで、やりなさい。すぐやりなさい。

バルバラ:今は簡単になったんですから。スマホでも作れるし。

アンディ:昔に比べたら、高いクオリティの映像も安価に撮れるようになりました。昔は、カメラにも色々、フィルムやらフィルムカメラやら……。

バルバラ:昔の話はやめましょう(笑)。

アンディ:とにかく短編を作ることです。とにかくやりなさい。やってみて気に入らなかったら、もう一回やりなさい。それも気に入らなかったら、またもう一回やりなさい。そうすればある日、誇れるものが出来上がっています。そうするうち、どこかから声がかかるでしょう。短編を作ってYouTubeにアップして、スタジオの重役やエージェントやマネージャーが君の作品を目にする。だから、とにかくやりなさい。それが僕からのアドバイスです。

バルバラ:私からもちょっとしたアドバイスを。本当に短い短編を作ってください。長いのを作ってはいけません。なぜなら、残念ながら長いものは見てもらえないからです。5分以内にすることですね。それを、作り続けてください。

Writer

中谷 直登
中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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