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『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』ソーとロケット、どうしてタッグを組むことに? ルッソ監督が決め手を語る

ソー ロケット

映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)は、マーベル・ユニバースの魅力的なキャラクターが、その垣根を超えて“夢のチームアップ”を果たす作品である。これまでスクリーンでは見られなかったヒーロー同士の、そして俳優同士のコラボレーションが味わえるのだ。

そんな中でも、初めての顔合わせにして本編で重要な役割を担うのが、雷神ソーと『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』ロケット・ラクーンの組み合わせである。アンソニー&ジョー・ルッソ監督は、いかなる理由でこの二人を引き合わせることにしたのか?『アベンジャーズ』米公式Twitterにて、二人はその理由を明かした。

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この記事には、映画『マイティ・ソー バトルロイヤル』『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』のネタバレが含まれています。

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー
© 2018 MARVEL

ソーとロケット、組み合わせのポイントは

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』において、ソーは物語の壮絶な幕開けを経験する。『マイティ・ソー バトルロイヤル』(2017)で滅びゆくアスガルドから脱出し、おなじみの人物や、新たな顔ぶれを交えてチームを結成したにもかかわらず、その直後にはサノスの軍艦から攻撃を受けるのだ。アスガルドの民は大多数が命を奪われ、ロキとヘイムダルもサノスの手によって殺されてしまった。

ジョー監督は、本作が始まった時点でのソーについて「全作品を通して最悪の状態にある」と語った。しかし、だからこそロケットとのタッグに意味が生まれるのだ。監督にとって、ソーとロケットの出会いは「この映画で気に入っている場面のひとつ」だったという。

「ソーは全作品を通して最悪の状態にあります。すべてを失いましたからね。そして彼とパートナーになったロケットは、おそらくマーベル・ユニバースで一番感情の乏しいキャラクターの一人。ソーが、この共感しないキャラクターに対して自分の思いを打ち明けなきゃいけないとしたら…これは面白い組み合わせになると思いました。それがロケットになんらかの影響を与えるのかどうか、ということも。このシーンの、かくも複雑なところが大好きなんです。不条理で、おかしくて、そして非常に悲劇的なところが。」

ここではソーとロケットのタッグについて説明されているが、思春期を迎えたグルートの存在も見落としてはならないだろう。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズで描かれてきた以上に、本作のグルートもまた感情の起伏に乏しい。しかし、そんなロケットとグルートが、ソーが立ち上がるまでの物語に付き添い、そして力を貸すことにこそ大きな意味があるのだ。

一方でアンソニー監督は、物語の語り手としての目線からソーの苦しい物語に言及している。

「自分には何も残されていないんだと気づく、それがソーの出発点です。ストーリーテラーとしては、キャラクターがすべてを奪われた状態というのは素晴らしいものなんですよ。僕たちがキャプテン・アメリカの物語を通して扱おうとしてきたものと、(『インフィニティ・ウォー』の)ソーは近いところにある。ソーからすべてを奪った時、そこに何が残っているのかを発見するんです。ストーリーテラーとして、これは僕たちにとっても大いなる旅なんですよ。」

もちろんソーの旅はまだまだ終わっていない。つづく『アベンジャーズ/エンドゲーム(邦題未定、原題:Avengers: Endgame)』で、彼の物語はどのように続き、そしてどんな結末を迎えるのか。もちろん、ロケットとのタッグがどう変化していくのかにも注目だ。

映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』MovieNEXは2018年9月5日発売。『アベンジャーズ/エンドゲーム(邦題未定、原題:Avengers: Endgame)』は2019年4月26日(金)公開予定。

Source: The Avengers

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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