3D映画ブームは終わった?『アバター』キャメロン監督「終わっていない、受け入れられたのだ」

2009年、3D映画に革命をもたらした巨匠監督のジェームズ・キャメロン。映像界の常識を一変させた超大作『アバター』(2009)は、『タイタニック』(1997)の記録を監督自ら塗り返し、全世界歴代興行収入第1位に輝いた。『アバター』が注目を集めたことにより、3D作品が相次いで製作されるようになるなど、映画界に多大な影響を与えたのだ。
3D映画は、『アバター』以前より存在していたものだが、間違いなく息を吹き返すきっかけとなった。しかし、3D映画が当たり前に存在している今、決して珍しいものではなくなったことも事実。3Dと2Dの両方の形式にて映画が公開されることも多く、その選択は観客に委ねられている。「3Dに対してほとんどの人が、“終わった”みたいな感じに思っているようです」と、/Filmが参加した合同インタビューにて、3Dをリードするキャメロン監督が語っている。
3D映画に対する観客の変化が訪れているようだが、キャメロン監督はこの意見には反対的だ。「実際には終わっていません。ただ受け入れられたのです。劇場に大作映画を観に行くときの選択肢のひとつになったに過ぎません」と持論を述べている。あくまでもジャンルのひとつとして確立され、上述の通り選択肢のひとつとして当たり前の存在となったのだという。
「これをカラーに私は例えています。カラー映画が初めて登場したとき、それは大きな話題となりました。カラーだからということで映画を観に行っていた時代が存在していたわけです。『アバター』の頃は、3Dだからという理由で映画を観に行った人も多かったはず。映画の見せ方にも影響を与え、それが今では時代の流れとして受け入れられたのでしょう。」
3D映画のパイオニアである『アバター』。その続編である『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』は、長年に渡り構想され製作されてきたが、2022年12月16日よりついにお披露目となる。もちろん同作もまた、3D映画として公開される予定だ。キャメロン監督が再び映画界に革命を起こすことになるのか、期待が高まるばかりだ。
ちなみに、『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』を記念して、『アバター:ジェームズ・キャメロン 3Dリマスター』が2022年9月23日(金・祝)より10月6日(木)まで2週間限定で公開中。ジェームズ・キャメロン監督の創り出した世界が、進化した3D映像で一新され、なおかつ重要な場面が追加された特別版だ。この機会に再び圧巻の体験をしてみては?
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