『ミッション:インポッシブル3』監督、トム・クルーズとのタッグを周りから警告されていた ─ 「映画スターがプロデューサーなのは大きな問題だ」

トム・クルーズ主演の人気アクションシリーズ第3弾『ミッション:インポッシブル3』(2006)の監督に抜擢されたのは、のちに『スター・トレック』『スター・ウォーズ』シリーズでメガホンを取ることになるJ・J・エイブラムス。初の長編映画監督作にして、ハリウッドスターによるアクション超大作を任された。
当時、脚本家・プロデューサーとしての実力は折り紙つきだったエイブラムスだが、映画監督としては新米だ。周りからは、色々な助言を受けていたという。時にはネガティブなことも言われていたようで、エイブラムスはかつてのインタビューでこう語っていた。
「『ミッション:インポッシブル3』は私が監督した最初の映画でした。トムがチャンスをくれたんです。何がなんだか分かりませんでしたが、周りからはこう警告されました。“映画スターがプロデューサーなのか、それは大きな問題だ”と。」
この忠言を与えた人物の真意は定かでないが、主演俳優がクリエイティブ上の権限を持つことがフィルムメイカーにとって制約になると伝えたかったのだろうか。ともあれ、いざ製作が始まると、エイブラムスの不安はすぐに払拭されたようだ。
「トムは私の想像通り、映画製作のプロセスで必要とされるものを分かっていました。毎日、彼と私は一緒に塹壕の中にいて、お互いを引っ張り合いながら山を登っているような、信じられないような感覚を味わっていました。彼はうぬぼれた企画を楽しみにしている映画スターではなく、驚くほど集中し、献身的なプロデューサーでした。まるで映画にはたまたま出演していたかのようでした。」
その後、エイブラムスは『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』(2018)までの3作品で製作を務めた。映画監督としても『スター・トレック』『スター・ウォーズ』シリーズで成功を収めた。次回作には、『トップガン マーヴェリック』(2022)のグレン・パウエルが主演を務めるとされる企画を準備中だ。
▼『ミッション:インポッシブル』の記事
『ミッション:インポッシブル』トム・クルーズ潜水シーン、何も見えていなかった ─ 「ライトで目が見えない状態に」 「明日も早いから寝なきゃ」 『ミッション:インポッシブル』トム・クルーズ、共演者の愛犬に膝上でひたすらオナラをこかれる気まずいエピソード 「なんかすいません」 トム・クルーズ、コロナ禍の「ブチギレ音声」裏側を『ミッション:インポッシブル』監督が明かす「あれにはもっと大きな文脈があった」 罪のない者のみが石を投げよ トム・クルーズから感謝メッセージ「全ての劇場と従業員のみなさん、ありがとう」「そして何より、世界中の観客の皆さん」 こちらこそ、ありがとう 『ミッション:インポッシブル』グレース役、妊娠8ヶ月半でアクション撮影していた ─ 「こんなに頑張ってきたんだから、やらせてください」と本人 こんなお母さんカッコ良すぎる
Source:Slash Film,Variety