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ホアキン・フェニックス、シャマラン監督『スプリット』を撮影直前に降板していた ─ ピンチヒッター、ジェームズ・マカヴォイ

Harald Krichel https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Joaquin_Phoenix-65016.jpg | THE RIVER | Remixed by THE RIVER

『ジョーカー』シリーズなどの名優ホアキン・フェニックスが、M・ナイト・シャマラン監督の密室スリラー映画『スプリット』(2016)を、なんと撮影開始の2週間前に降板していた──。後任を務めたジェームズ・マカヴォイが明らかにした。

女子高生3人と、23もの人格をもつ誘拐犯の対決を描いた『スプリット』は、現在もマカヴォイのキャリアを代表する一作であり、シャマランとしても『アンブレイカブル』(2000)とクロスオーバーした『ミスター・ガラス』(2019)に連なる重要作。企画当初、フェニックスが主演に起用されていたことは当時から報じられていた。

ポッドキャスト「Happy Sad Confused」にて、マカヴォイは「彼(フェニックス)が降りたのは撮影が始まる2週間前だったと思います。本当に直前のことで、僕が準備に使えたのは2週間だけでした」と語っている。

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「ときには、直前に参加するのがベストだということもあります。[中略]脚本がよくできていたので、自分がやりたいことはすぐ明確になりました。いくつかのキャラクターは(演じ方を)発見するのに少し時間がかかりましたが。」

スプリット
『スプリット』(C)2017 UNIVERSAL STUDIOS. All Rights Reserved.

準備期間の短さゆえに、マカヴォイはすべてのキャラクターの演じ方を見定めることができないまま台本の読み合わせに臨んだ。その場にはユニバーサル・ピクチャーズの幹部や、プロデューサーのジェイソン・ブラムも参加していたため、「すごく緊張した」という。そもそもマカヴォイは、机を囲んで台本を読み合わせるというプロセスをあまり好まないようなのだ。

もっとも、フェニックスから役を引き継ぐことに違和感や抵抗感はなかったという。マカヴォイは「僕のほうがうまく演じられると思うくらいには自分に自信があるから」と口にするや爆笑し、「ジョークですよ。間違ったことを言うのが好きなだけです」とその場で訂正した。「彼(フェニックス)は素晴らしい役者です。僕がやったのとはまったく違うかたちで、見事な演技を見せてくれたことでしょう」

フェニックスは2024年8月に『キャロル』(2015)のトッド・ヘインズ監督による新作映画(タイトル未定)を撮影5日前に突如降板したことが報じられ、大きな物議を醸している。同作は1930年代を舞台にした同性愛者の恋愛映画で、フェニックスのアイデアを基にヘインズが脚本を執筆。代役は立てられず、企画はお蔵入りになるとみられている。

Source: Happy Sad Confused

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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