『ジョン・ウィック』アニメ版、前日譚描く長編映画に ─ 引退前の「不可能な任務」いよいよ明らかに

キアヌ・リーブス主演『ジョン・ウィック』シリーズのアニメ化企画が、物語の前日譚を描く長編映画として進行していることがわかった。シリーズの統括を務めるチャド・スタエルスキ監督が米The Hollywood Reporterにて明かした。
『ジョン・ウィック』のアニメ化は、2023年11月にスタエルスキが「僕たちが大好きな日本のアニメでやる」と明かしていたもの。その後、およそ1年間にわたって続報はなかったが、このたび「いまは『ジョン・ウィック』の長編アニメの開発にしっかりと取り組んでいます。実写映画の前日譚です」と語った。
この長編アニメーション映画では、ジョン・ウィックが引退を条件に引き受けた“不可能な任務”がいよいよ描かれるとのこと。かねて「アニメでしか描けないクールな物語を」と意気込んでいたスタエルスキは、その開発状況について「異なるメディアでやるのが楽しい。アニメーションの楽しさがある」と話した。
「ほかのフランチャイズに時々あるような前日譚や続編は目指していません。僕たちはとにかく『ジョン・ウィック』の世界で楽しみたいんです。だけど(『ジョン・ウィック:コンセクエンス』で)物語の区切りがついたので、時間を遡り、別のメディアでやろうということです。」
『ジョン・ウィック』ユニバースでは、アナ・デ・アルマス主演のスピンオフ映画『バレリーナ(原題:From the World of John Wick: Ballerina)』が2025年6月6日に米国公開予定。そのほか、ドニー・イェン演じるケインのスピンオフ映画や、『コンセクエンス』以降を描くドラマシリーズ「John Wick: Under The High Table(原題)」も待機中だ。
「『ジョン・ウィック』ユニバースでありながら、ジョン・ウィック以外のサポート・キャラクターを描ける。(過去の)長編映画ではできなかったことができる」と語るように、スタエルスキはアニメーションやテレビによる新たな展開に大きな手ごたえを感じているようだ。
「ジョン・ウィックの冒険を描き続けるのは正しくないと思えるのですが、映画以前のジョン・ウィックや、この世界の新たな側面を、別のメディアを通して追求するのは楽しいこと。アニメなら、よりクレイジーでぶっ飛んだ表現ができるし、テレビシリーズなら、より緻密なストーリーテリングや世界構築ができる。繰り返しではなく、自分たちが興奮できるものにエネルギーを注いでいるんです。」
新しいメディアで拡大を続ける『ジョン・ウィック』ユニバース、果たしてその行方とは? 長編アニメ映画は前日譚ということで、キアヌ・リーブスがジョン・ウィック役を本格再演することにも期待が高まる。スタッフ&キャストや制作会社など、さらなる続報の到着を待とう。
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Source: The Hollywood Reporter