『ジョン・ウィック』のタイムライン、わずか1年未満の物語 ─ プロデューサー&監督が明かす

キアヌ・リーブス主演『ジョン・ウィック』シリーズは、わずか1年にも満たない物語だった──。プロデューサーのエリカ・リー&バジル・イワニクが、米Colliderにてシリーズの時系列を認めた。
この記事では、映画『ジョン・ウィック』シリーズの内容に触れてます。

そもそもこのシリーズは、2014年製作の第1作『ジョン・ウィック』で愛犬を殺され、愛車を奪われた元殺し屋のジョン・ウィックが復讐に乗り出したことから始まった。ロシアン・マフィアのタラソフ・ファミリーを崩壊に導いたのち、第2作『ジョン・ウィック:チャプター2』(2017)では“聖域”であるコンチネンタル・ホテルの敷地内で、イタリア系犯罪組織・カモッラの幹部を殺害。これによって、ウィックは主席連合(ハイ・テーブル)によって世界中の殺し屋から狙われる身となった。
第3作『ジョン・ウィック:パラベラム』(2019)で、ウィックはモロッコ・カサブランカに向かうが、主席連合からコンチネンタル・ホテルの支配人である旧友のウィンストンの殺害を命じられる。主席連合への忠誠を誓っていたウィンストンは、ホテルの屋上にてウィックを銃撃。転落したウィックは、地下組織を率いるバワリー・キングに救出され、主席連合への反旗を決意したのである。
イワニクによると、製作から公開までに約7年間が費やされた第1作から第3作までは「3週間くらい」の物語。その様子は、以前公開されたキアヌ・リーブスによる復習映像でもチェックすることができる。
来たる第4作『ジョン・ウィック:コンセクエンス』では、シリーズ初となる大きなタイムジャンプが発生するようだ。イワニクによると、第4作の時系列は「(前作から)8ヶ月か、それくらい後」。また、リーは『パラベラム』でウィックが負傷したことを受け、「傷が治るくらいの時間は経っているが、(ウィンストンと主席連合に)ウィックは今でも怒っている」と強調している。
しかしながら、こうしたシリーズの時系列は製作陣のなかでも正確に共有されているわけではない模様。2023年3月、監督のチャド・スタエルスキは、第1作から第3作までを「1週間から1週間半くらい」と述べ、第4作は「その6ヶ月後くらい」と語ったのだ。「だいたい7~8ヶ月くらいの間にすべてが起きている」のだと。イワニク&リーの証言を含めて考えるなら、『ジョン・ウィック』は短くとも7ヶ月、長くとも9~10ヶ月の出来事を描いてきたことになるだろう。
ところで、スタエルスキ監督は「これは僕なりの考え方であって、キアヌはまた少し違った考え方だと思います」とも述べている。時系列について、製作陣に特段強いこだわりはないのだと受け止めるべきかもしれない。
そんな『ジョン・ウィック』シリーズにおいて貴重な例外となるのは、前日譚ドラマ「ザ・コンチネンタル:ジョン・ウィックの世界から」。こちらは1970年代を舞台だと明言されており、若き日のウィンストンが物語の主人公となる。
映画『ジョン・ウィック:コンセクエンス』は2023年9月22日(金)公開。ドラマ「ザ・コンチネンタル:ジョン・ウィックの世界から」は、同じく9月22日(金)の夜9時より独占配信開始。