12月21日は『八十日間世界一周』の達成日!SF作家ジュール・ヴェルヌがらみの映画を観よう

12月21日、今日は何の日?

1872年10月2日、後期ヴィクトリア朝時代のロンドンで、自分の全財産の半分を使い、ロンドンから鉄道と蒸気船を駆使して世界を一周しよう、もし失敗すれば残りの全財産を手放そう、という大きな賭けに出た男がいました。そう、SFファンのみなさんならご存知の作家、ジュール・ヴェルヌ『八十日間世界一周』に登場するフィリアス・フォッグです。

今日12月21日は、フォッグが無事に世界一周を終え、出発地点であり終着地点のロンドンにたどり着いた日なのです。

ヴィクトリア朝時代は、あたりに蒸気が立ち込め、街が赤銅色に輝いており、スチームパンクの世界観のベースになったともいわれます。もしも私が、どこかひとつ好きな世界を選べるなら、やはりスチームパンクの世界に行きたい!

本日は“SFの父”であり“スチームパンクの祖”ともいえる、ジュール・ヴェルヌの作品が原作になった映画をご紹介しましょう。

ジュール・ヴェルヌと映画たち

https://en.wikipedia.org/wiki/Jules_Verne#/media/File:F%C3%A9lix_Nadar_1820-1910_portraits_Jules_Verne_(restoration).jpg

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:F%C3%A9lix_Nadar_1820-1910_portraits_Jules_Verne_(restoration).jpg

1828年、フランスの港町に生まれた稀代の作家ジュール・ヴェルヌは、弁護士の父と、想像力豊かな母のもとで育ちました。船がひっきりなしに行き交う港町で生まれ育ったことが、のちに『八十日間世界一周』や『海底二万マイル』、『十五少年漂流記』など、主に船を移動手段とする冒険活劇の執筆につながったのでしょうか。私も小学生の頃には、もし友人と無人島に漂着したら……なんてことを考えていたものです。

さて、そんなヴェルヌの作品はとても多く、ゆえにそこから影響を受けた作品も枚挙にいとまがありません。私がすぐに思いつくものは、みんな大好きディズニーシーのアトラクション、「センター・オブ・ジ・アース」と「海底2万マイル」。どちらも氏の『地底旅行』『海底二万マイル』をベースとしたアトラクションです(個人的にノーチラス号の船員の声優さんが素敵です)。もちろん、彼の小説はたくさん映画化されてもいます。

『月世界旅行』(1902年・フランス)

http://bangalore.afindia.org/events/cine-forum-melies-le-voyage-dans-la-lune/

http://bangalore.afindia.org/events/cine-forum-melies-le-voyage-dans-la-lune/

世界初のSF映画と呼ばれる『月世界旅行』は、月の目玉に大砲弾の形をしたロケットが刺さっている映像が印象的です。原作は同名小説『月世界旅行』。14分のサイレント映画ですが、短い尺の中にも引き込まれるものがあり、かつての作り手たちが趣向を凝らして作ったことを思うと感慨深い作品です。私のお気に入りは、博士たちが小さな大砲弾ロケットに次々と乗り込むシーン。公開当初はモノクロでしたが、2011年には着色されたカラー版がカンヌ国際映画祭で上映されました。こちらは着色が手塗りなのか、ほんわかした色合いで、短い時間ながらもその手間を感じさせる一品でした。

『アトランティス 失われた帝国』(2001年・アメリカ)

ディズニー製作の『アトランティス 失われた帝国』は、厳密にはヴェルヌの原作ではありませんが、『海底二万マイル』がストーリーの下敷きになっているといわれています。一夜で深海に沈んだとされる幻のアトランティス王国を青年マイロが探すお話で、設定や描写はディズニーらしさに溢れた一作です。公開当初は、私も王女キーダのネックレスを買ってもらったりと、その世界観が好きだったものですが、いま改めて見ると、ふむふむなんだかきな臭いぞ、ナディアとかラピュタとか……。

『リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い』(2003年・アメリカ)

ショーン・コネリー主演。こちらもヴェルヌ原作ではなく、DCコミックスの『リーグ・オブ・エクストラオーディナリー・ジェントルメン』が原作となった映画です(原題はコミックのタイトルと同じ)。ただし主要キャラクターであるネモ船長と、彼の船ノーチラス号は、ヴェルヌの小説『海底二万マイル』『神秘の島』の登場人物です。

ドリアン・グレイ、トム・ソーヤー、ジキル博士、透明人間、ネモ船長、ファントムといった登場人物は、いずれも名だたる小説の主人公たち。生きた時代も国も違う彼らが、ロンドンを起点に冒険活劇を繰り広げるお話です。私としても、大好きな小説の主人公が盛りだくさんで嫌いになる理由がありません。とくにインディ・ジョーンズを彷彿とさせる、コネリー演じるアラン・クォーターメインはいぶし銀でめちゃくちゃ格好いいです。この映画を観れば、きっとみなさんも登場人物のもととなった小説を読みたくなるはず。

『80デイズ』(2004年・アメリカ)

ジャッキー・チェン主演。タイトル通り、原作は『八十日間世界一周』ですが、1956年の同名映画をリメイクした作品でもあります。ジャッキーが演じるのは原作の主人公フォッグではなく、その執事のパスパルトゥー。そう、この映画ではフォッグではなく執事パスパルトゥーが主役なんです。何も考えず、頭を空っぽにして見られるお気楽極楽映画です。脇役で登場するアーノルド・シュワルツェネッガーが「ゴールデンラズベリー賞最低助演男優賞」、そして映画そのものも「最低リメイク及び続編賞」にノミネートされました。笑いたい時にご覧ください。

『センター・オブ・ジ・アース』(2008年・アメリカ)

『ハムナプトラ』シリーズでおなじみ、ブレンダン・フレイザー主演の映画です。ヴェルヌの小説『地底旅行』の世界は本当に存在する、と信じる大学教授があれよあれよという間に地底世界を冒険する羽目になる……というストーリーです。が、私としては、ストーリーもCGもどことなく残念で、『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』を思わせる人物設定ながら、その設定も生かし切れなかった印象です。2012年には『神秘の島』を原作とした続編が公開されています。

ここでご紹介した以外にも、ジュール・ヴェルヌの作品は、これまで数多くの映画に影響を与えてきました。

本日12月21日は、彼の代表作『八十日間世界一周』の物語が無事に大団円を迎えた日。これを機会に、みなさまも是非ヴェルヌの小説を読んだり、映画をご覧になってはいかがでしょうか?


Eyecatch Image: http://journal.jitt.travel/a-day-in-the-paris-of-jules-verne-part-ii/ (remixed by THE RIVER)

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趣味は読書と映画観賞。なのに最近は映画館に行けてない。家に籠りドラマを見ています

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