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『スター・ウォーズ エピソードⅣ / 新たなる希望』初の4Kエディションで劇場上映か?

『ローグ・ワン / スター・ウォーズ・ストーリー』を観て、改めて『エピソード4 新たなる希望』を見直して『希望』の意味の重みに咽び泣いたファン、それから『ローグ・ワン』からスター・ウォーズに興味を持った方たちに、(日本ではどうなるかわからないが)新たな『希望』となりそうなニュースだ。

INVERSEDEN OF GEEK!などといった海外のポップカルチャー系主要メディアが、『スター・ウォーズ エピソード4 / 新たなる希望』の高解像度版、4Kエディションが2017年にアメリカで劇場公開される可能性を一様に報じている。

順を追って説明しよう。この可能性の発端は、Littel White Liesというメディアサイトが『ローグ・ワン』のギャレス・エドワーズ監督に行ったインタビュー記事にある。同記事でギャレス・エドワーズは『ローグ・ワン』のプロジェクト1日目に、サンフランシスコのルーカスフィルムに訪れた際、『新たなる希望』の4Kエディションを鑑賞したと語っている。

「4K解像度の新しい『新たなる希望』がちょうど出来上がったばかりだったんです。鑑賞を勧められたので、観させてもらいました。もう、喜んで観させてもらいますって感じでしたよ。僕と、脚本家と、ストーリー制作関係者の皆で座ってね、観ながらノートも取りました。」

これまで『新たなる希望』を始めとするスター・ウォーズ映画作品は、Blu-rayエディションなどが流通していたが、4Kのものは存在しなかった。このギャレスの語ったエピソードにより、”『新たなる希望』に4Kエディションが制作されていた”という事実が明るみになったのだ。

劇場公開の可能性は

この新事実を受けて、海外メディアでは“2017年に、4Kエディションの『新たなる希望』が劇場公開、またはソフトリリースされるのではないか”と沸き立っている。ファンとしては非常に喜ばしい推測だが、ちょうど良い裏付け理由も2つあるのだ。

スター・ウォーズ生誕40周年

1977年に全米公開された『新たなる希望』は、2017年でちょうど40周年を迎える。ギャレス監督らが観た4Kエディションは、何らかの意図を持って制作されたはずだ。世に出すのであれば、記念すべきスター・ウォーズ生誕40周年となる2017年はこの上ない好タイミングになる。

『ローグ・ワン』のヒット

もう一つの理由は、2016年12月の『ローグ・ワン』の世界的ヒットである。Boxoffice Mojoの調べによれば、世界累計興行収入は340億円を突破する見込みの『ローグ・ワン』は、御存知の通り『新たなる希望』のオープニング直前までを描く内容となっている。フェリシティ・ジョーンズらフレッシュな顔ぶれで新規ファンも獲得したであろうスター・ウォーズ・サーガ、そのままスムーズにクラシック三部作をアピールするためには、4Kエディションの上映は強力な武器となるだろう。

4K版内容はオリジナル版か特別編か?

もし、『新たなる希望』が4Kエディションで再び蘇るのだとしたら、ファンとしては『特別編』問題が気になるのではないだろうか。

現在、市場に流通している『スター・ウォーズ』映像作品はすべて90年代後半にルーカスフィルムによって手を加えられた『特別編』仕様となっている。劣化してしまったフィルムを物理的に洗浄し、映像クオリティが改善されたのみならず、CGによって『後から付け加えられた描写』がいくつも見られる。
この『特別編』はファンの間では大いに意見が別れており、例えばハン・ソロが問答無用で敵対するエイリアンを射殺していた場面では、倫理問題を気にしたルーカスフィルムが『敵に撃たれた直後にハン・ソロが撃ち返した』ように改変している。オリジナルの持っていたハン・ソロのキャラクター性を著しく損なっている、と大きな批判を呼んだ。

かつて発売されていたオリジナル版には、コレクターの間でプレミア価格が付けられ、なかなか一般的に鑑賞できる状況ではなくなっている。ファンの間ではオリジナル版の再リリースを望む声が強いが、果たして4Kエディションではどうなるのだろうか。上述のギャレス・エドワーズ監督のインタビューでは、その内容まではわからない。

20世紀フォックスのファンファーレは健在

2015年時点でディズニーは全てのデジタル・ダウンロード版スター・ウォーズ作品で20世紀フォックスのファンファーレを取り除いているが、もし4Kエディションがリリースされることになれば、それはルーカスフィルムとディズニーだけの判断ではなさそうだ。

同インタビューでギャレスはルーカスフィルムで4Kエディションを鑑賞した記憶を「Foxのファンファーレが流れて、『遠い昔…』のテキストがあって、そしてあのメインテーマが流れたんです。」と語っていることから、4Kエディションには20世紀フォックスの権利もかかっていることがわかる。スター・ウォーズと共に育った大人たちの間では、「やっぱりあのファンファーレがなくっちゃ」と回顧する声も強い。

Writer

中谷 直登
中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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