『ジュラシック・ワールド』第3作、ハイブリッド恐竜はもう登場しない ─「実在の恐竜に焦点を当てたい」

『ジュラシック・パーク』『ジュラシック・ワールド』シリーズの最新作、『ジュラシック・ワールド/ドミニオン(原題:Jurassic World: Dominion)』には、“ハイブリッド恐竜”はもう登場しないようだ。
そもそもハイブリッド恐竜とは一体何なのか。『ジュラシック・ワールド』(2015)『ジュラシック・ワールド/炎の王国』(2018)にて、インドラプトルやインドミナス・レックスといった人間たちが遺伝子操作によって人工的に作り出していた架空の恐竜たちのことで、図鑑にも乗っていないような新種族である。
作品を重ねていくごとに恐竜たちの数が増加している『ジュラシック・ワールド』シリーズだが、『ドミニオン』ではなぜハイブリッド恐竜を登場させないのか。米ScreenRantのインタビューにてコリン・トレボロウ監督は、「すでにやり遂げたように感じたからです」と理由を説明している。「ハイブリッド恐竜は前2作だけでなく、『ジュラシック・ワールド/サバイバル・キャンプ』(2020-)でも登場していました。とにかく、今回の映画のトーンにはあわず、今作はほかの作品よりも、サイエンス・スリラーの要素が強いんです」。
『ドミニオン』では、6,500万年前の白亜紀に恐竜が地球全体を闊歩していた時代や、恐竜のDNAが神話上、蚊によって運ばれるようになったという起源の物語が語られる。そんな背景を描くことと、ハイブリッド恐竜を登場させない理由はどうやら少し重なっているようだ。
「今回の映画では実在した恐竜に焦点を当てたかったのです。そもそも、このシリーズを僕が好きになった理由はそこにありますから。もちろん、ハイブリッド恐竜の虜になっている世代がいることも良いですよね。『ジュラシック・ワールド』を見て育った若い子たちの多くは、ハイブリッド恐竜のことが大好きです。ただ、本物の恐竜は本当に素晴らしいので、ハイブリッドになる必要はないんですよ。」
なおトレボロウ監督は、実在した恐竜として今回、ギガノトサウルスを登場させたことを報告している。この恐竜の特徴は名前からも分かる通り、とにかく巨体であることだ。約14メートルあったとされており、それはティラノサウルスに匹敵しうる大きさ。しかもトレボロウ監督によると、ギガノトサウルスは劇中でかなり重要な役割として登場するようで、「T-レックスを倒して終わりみたいなことはしない」という。
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