『ジュラシック・ワールド』監督、シリーズの新展開を示唆 ─ 「これから描けることがある」

2015年に始まった『ジュラシック・ワールド』シリーズは、『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』をもって完結を迎えた。本作はすべての始まりとなった『ジュラシック・パーク』(1993)から現在までの『ジュラシック』シリーズ全6作の集大成として作られたものだったのである。
しかし監督・脚本のコリン・トレボロウによると、製作のユニバーサル・ピクチャーズは今後の展開を新たに検討しているようだ。英Empireでは、『ジュラシック』シリーズのさらなる可能性について、スタジオと話し合いの機会を持ったことが明かされている。
トレボロウによると、今後の鍵を握るのは『新たなる支配者』に登場した新たなキャラクターたち。オーウェンとクレアをサポートした元パイロットのケイラ・ワッツ(演:ディワンダ・ワイズ)、バイオシン社の広報部長ラムジー・コール(演:ママドゥ・アティエ)、闇市場の女性ソヨナ・サントス(演:ディーチェン・ラックマン)の名を挙げながら「これから描けることがある」と語った。
そもそも『新たなる支配者』の製作にあたり、トレボロウは次世代の観客に愛されるキャラクターを創り出すことに力を注いだことを明かしている。いわく「シリーズのDNAを書き換えるため、今までの作品とは違うことをした」。これまでの『ジュラシック』シリーズは恐竜中心のプロットだったが、今回は「恐竜と共存する世界の人々の物語にした」と豪語したのである。
「それはシリーズを前進させるためのこと。(『ジュラシック』シリーズは)本質的にシリーズ化できないもので、おそらく『ジュラシック・パーク』だけが存在するべきだったのです。続きを作るのなら、どうすれば恐竜と人間が共存する世界の物語を描けるだろうかと思いました。“なぜ島を訪れるのか”という新しい理由を考えるのではなく。」
『新たなる支配者』は「シリーズの壮大なる終幕」とも称され、完結編であることが前面に打ち出されたが、トレボロウ自身は「宣伝を見るまで、今回で最後だとはまるで知らなかった」と告白。「もちろん彼ら(スタジオ)は金を稼ぎたいのだし、『ジュラシック・ワールド』はそれが大切だったから」と率直に語りながら、もうひとつの意義にも言及した。
「(『ジュラシック』シリーズによって)新たな恐竜ファンは日々生まれています。子どもたちにはこういう映画が必要だし、若いフィルムメーカーはこういう物語を観て育つもの。『ピーター・パン』や『オズの魔法使い』にも近い、我々がしょっちゅう戻ってくる世界なんです。」
映画『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』は2022年7月29日より公開中。
Source: Empire