93歳クリント・イーストウッド監督引退作、制作完了 ─ 法廷映画『Juror No. 2』、ワーナー幹部も興奮

現在93歳のクリント・イーストウッド監督の引退作と言われている法廷映画『Juror No. 2(原題)』のポストプロダクション(撮影後作業)が終了したことがわかった。米Varietyが報じている。
殺人事件の裁判を描く法廷映画『Juror No. 2』の主人公は、この事件で陪審員の一人を務める家族思いのジャスティン・ケンプ。裁判が進むにつれ、無謀運転で被害者を殺したのは自分だとジャスティンが気づき始めたとき、状況が一転する。彼は自分が事件に関わった証拠を隠しながら、自分を有罪にすることなく被告を救うという難問に立ち向かわなければならなくなる……。
情報筋によると、ポストプロダクションが終了した本作を目にしたワーナー・ブラザースの幹部は、映画の出来映えに興奮したという。
これまでに、『ミスティック・リバー』(2003)や『ミリオンダラー・ベイビー』(2004)、『アメリカン・スナイパー』(2014)などでメガホンを取ったイーストウッドは、リアルで重厚な人間ドラマを掘り下げる映画作りで定評があり、『Juror No. 2』でも窮地に陥った主人公の物語を骨太なタッチで魅せてくれそうだ。
ジャスティン役で主演するのは、『X-MEN』シリーズのビースト役などで知られ、DC映画『スーパーマン(原題)』でレックス・ルーサー役に起用されたニコラス・ホルト。加えて、『ヘレディタリー/継承』(2018)のトニー・コレット、『ゾンビランド:ダブルタップ』(2019)のゾーイ・ドゥイッチ、「24 TWENTY FOUR」(2001‐2010)のキーファー・サザーランド、『砂上の法廷』(2016)のガブリエル・バッソ、『アイアンマン2』(2010)のレスリー・ビブ、『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 Birds of Prey』(2020)のクリス・メッシーナ、『スパイダーマン』シリーズのJ・K・シモンズも出演する。
脚本は、本作が長編映画デビューとなるジョナサン・エイブラムスが手がけた。クリント・イーストウッドの監督引退作と言われている法廷映画『Juror No. 2(原題)』の公開日は未定。
▼ クリント・イーストウッドの記事
『クリント・イーストウッド 気高き〈アメリカ〉の放浪者』発売 ─ 全キャリア追う決定的評伝 映画ファン必読 クリント・イーストウッド最新作『陪審員2番』U-NEXTで配信開始 ─ 日本人キャスト含むむ12人の陪審員による法廷ミステリー 待望の一作 イーストウッド監督新作『陪審員2番』劇場公開されずU-NEXTで独占配信が決定 海外でも限定上映でした クリント・イーストウッド引退作とされる映画『Juror No. 2』米予告編が初公開 ─ 車で何かを轢いた、あれは人だったかもしれない ニコラス・ホルトが熱演 クリント・イーストウッドの名作『荒野の用心棒』リメイク企画が始動 ─ 「偉大なるクラシックを正統に再創作する」と製作陣 初のリメイク版実現なるか