『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』にスピルバーグはどう反応したか?

1993年に始まった『ジュラシック・パーク』シリーズは、『ジュラシック・パークIII』(2001)をもって一旦の完結を迎えた。それから14年の時を経て、『ジュラシック』シリーズは“パーク”から“ワールド”へとタイトルを一新して復活。そしてついに、『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』をもって、“新旧を繋ぐ壮大な物語”は幕を閉じたのである。
果たして、シリーズのエグゼクティブ・プロデューサーであるスティーブン・スピルバーグはどう反応したのだろうか?
この記事には、『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』のネタバレとなる表現が含まれています。
シリーズのフィナーレとなった本作では、クリス・プラットふんするオーウェンとブライス・ダラス・ハワードふんするクレアと共に人類を危機から救うべく、『ジュラシック・パーク』シリーズでおなじみのイアン・マルコム、エリー・サトラー、アラン・グラント博士が勢揃い。それもジェフ・ゴールドブラム、ローラ・ダーン、サム・ニールといったレジェントキャストによって復活。新旧の登場人物が団結して紡がれた完結編は、まさしくファン待望の一作だろう。
それはシリーズの生みの親であり、エグゼクティブ・プロデューサーのスティーブン・スピルバーグにとっても感慨深いものがあったようだ。米IndieWireのインタビューにてコリン・トレボロウ監督は、スピルバーグがこの完結編を鑑賞し、エモーショナルになっていたことを明かしている。
「本作を観た彼は、長い年月が過ぎ去ったからではなく、私たちが生きる歴史のこの瞬間に、あのキャラクターたちが存在していることにとても感動していました。そもそもなぜ続編を製作したのか。それを僕が正当化したいと心から願っていることを、彼は常に知っていたと思います。それを彼のため、そして観客のためにできたと願っています。」
1993年を出発点に、2022年を終着点として、“パーク”から“ワールド”へと歴史を引き継ぎ、“人類と恐竜の共存”を題材とした壮大な物語を完結へと導いた監督・脚本家のトレボロウ。そんな継承の物語に、スピルバーグは心を動かされたに違いない。
米ScreenRantのインタビューにてトレボロウ監督は、『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』は本人がかねてより描きたかった物語の完結編であるとしながらも、『ジュラシック』シリーズ全体の終わりを告げるものではないと明かしていた。ほかのフィルムメイカーによって引き継がれることに関心を寄せているようだ。スピルバーグの“パーク”からトレボロウの“ワールド”、そして物語はさらなる新境地へと向かうことになるか?
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Source:IndieWire , ScreenRant